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河内長野の地酒「天野酒」~高野街道に佇む、有名な酒どころと大差ない老舗の味~

 日本酒と言えば全国に銘酒があります。特に関西圏では兵庫県の灘とか京都府の伏見の大手の酒蔵が有名。
 しかし大阪府にも、いくつか小さな日本酒の酒蔵があります。大阪府の日本酒のうち南河内エリアで結構おすすめなのが、天野酒だと思っています。(日本酒通ではありませんが、過去に飲んだことがあり、個人的には有名どころと大差ない気がしています)

 南河内・河内長野に住むことになり、さっそく地元の酒を頂くと、改めて非常においしいと思いました。

 河内長野にある酒蔵ということで、引っ越しが落ち着いたら行きたいと思っていました。そうすると昨日の話題で記事にした高野街道沿いに歩いてすぐのところにあると聞いたのす。そこで実際に酒蔵に行ってきました。


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 酒蔵の前は、高野街道・酒蔵通りという名前になっています。古い建物が並んで雰囲気のあるエリア。電信柱がなければ、相当過去にタイムトリップした気分になれそうです。

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 駅から歩いて5分程度のところにあるので、気軽に行ける観光スポットですね。

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 町おこしの意味もあるのでしょうか? 個人の家なのですが、画像のような風景を途中で数軒見かけました。この写真のように古い建物のところには酒蔵にぶら下がっている杉玉があり、「高野街道」と書いた灯篭が置いているところが多かったです。

 そしていよいよ天野酒の前に来ました。

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 天野酒は日本酒の商品名で、会社の正式名称は西條合資会社です。
享保3(1718)年に創業(創醸)とあります。これはちょうど8代将軍吉宗の時代で、享保の改革が行われ始めたころ。

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 一説には鎌倉時代から作らていた僧房酒(大寺院が醸造していた日本酒)の流れを持つとされています。
 現在は普通に「天野酒」という名前が使われていますが、一時は別の名前で日本酒を醸造していました。

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 明治時代の末期までは「三木政宗」という名前で日本酒を醸造し、大正時代に入ると「波之鶴」問う名前に変わりました。この名前のまま戦後の高度経済成長のころまで醸造していたそうです。

 しかし昭和46(1971)年に「天野酒」になりました。古い名称を復活させて平成・令和に至っています。

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 日本酒の酒蔵らしいものが展示していました。この建物は旧店舗主屋で江戸末期に建築されたもの。現在は国の登録文化財に指定されていています。

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 このほか土蔵も江戸時代末期の建築物。建物の見学だけでも博物館的な価値が高いです。しかしここは現役の日本酒の酒蔵。そして水が良いのか、お酒自体が結構おいしいのです。見るだけでなく味わえるのがうれしいですね。

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 せっかくなので直営店舗でお酒を買うことにしました。中に入ると杉玉が天井に数多くぶら下がっています。

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 この建物の奥が現在の酒蔵のようで、「立ち入り禁止」の札が掲げられていました。

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 ちなみに公式ページを見ると毎年冬から春にかけて蔵見学会をしているようです。そのタイミングで中を見るのもよいでしょう。
https://store.amanosake.com/products/detail/170

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 日本酒以外にもいろいろ販売していました。酒粕とかいろいろ購入します。そして酒蔵を後にしました。

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 大手メーカーの日本酒ではなく、地元のおいしいお酒が飲めるのはいいですね。このエリアに引っ越ししたら日本酒は天野酒ばかり飲んでしまいそうな勢いです。

 さて今日は124年ぶりに2月2日の節分です。調べると「恵方巻」とは別に「恵方呑み」というのがあるとか。ということは、先日酒蔵で購入した天野酒を今夜は恵方呑みしないといけません。
 2021年の恵方の方角は『南南東』ということですから、その方向を確認して、地元の良いお酒をこの後味わいたいと思います。

 最後に場所と連絡先などの情報。駅から非常に近いのも助かります。

天野酒地図

天野酒蔵元 西條合資会社
住所 〒586-0014 大阪府河内長野市長野町12-18
電話  0721-55-1101
営業時間 10時から17時
定休日 1月1日
アクセス 南海・近鉄河内長野駅から徒歩5分

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