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「かわいそう」で怒りを消す

在宅勤務はコミュニケーションしづらいとずっと思ってきたけれど、昨日は殺意をおぼえるくらいイラっとしてしまった。
内容は早く忘れてしまいたいから書かないけれど、私の頭の中は地獄の釜の蓋があいて大噴火をし、しばらくたってもドロドロとマグマは流れ続け、かなり時間が経つまで煙が立ち込めたままだった。

何をしてもそのことが頭によぎるので、思い出す度、知ってる限りの汚い言葉を叫んだり、はたまた自分を卑下してみたり、そんな繰り返しをしていたけれど、全く気分が晴れない。

このイライラの原因である超本人は、のうのうと何も考えず「うん、今日も仕事あがりのビールがうまい」なんて言っているかもしれないのに、そいつに気分を害された私は一日中、ずっとそのことばかり思い出してはムシャクシャする気持ちになっている。あまりに不公平だ!!

とにもかくにも、自分で立ち直らなければならない。すぐにも忘れたいけど、記憶が新鮮すぎてそれはムリ。でもこのイライラを消したい、消したい。そのためにはどうすればいいんだ・・・・・

そのとき、思い出した。
フランスで、あまりに不条理な場面に遭遇した時、私が実践していたこと。
それが、「かわいそう妄想」。
おかげで今日はすっかり朝から気分よく、素敵な一日を過ごせた。(単純・・・)

やり方は簡単。
思い出してイライラしたら、少し息を吸って冷静になって、何でもいいのだけれど、その人の顔や、言われたこと、見た目、生い立ち、職業、などなどを思い浮かべる。
そして、あとは永遠にその人のかわいそうな妄想をしていくだけ。

例えば、「きっと痔なんだろうな。あんなにイライラしていたのはお尻がとてつもなく痛かったのであろう、かわいそうに。」
「きっと家では奥さんや娘たちから無視されていて寂しいから、会社でくらいはデカいツラしたいんだな。ああ、哀れだ。」
といった感じです。
自分による、自分のための、自分の中での妄想なので、事実無根でも何でもありです。あまりにひどいレベルの妄想をして、笑えたり、本気で不憫に思えるようになったらこっちの勝ちです。

経験上、なぜかわからないけれど、どんなにボコボコに相手を痛めつける妄想をしても怒りは収まらないのに、かわいそう、かわいそうと言いながら相手に同情する妄想をすると、怒りが消えていく気がしています。

アンガーマネジメントの一種かもしれないけど、かわいそうって憐れむと上から目線というか、自分がどうしようも出来ないことな気持ちになるから落ち着くのかな。

だからこそ同時に、軽々しく人に「かわいそう」と言っちゃダメだ、と今回改めて強く思いました。
いつの時代も悲しいニュースはあって、
テレビでもドラマでもSNSでも絶えず目の前を通り過ぎていくから、何も考えず「かわいそうだね」って言って終わらせてしまうことも多いような。
それはきっと、自分の気持ちを落ち着かせるためかもしれないけれど。

息子にも、転んで泣いたりすると、「かわいそうに」って言っちゃってたしな。反省。
そういう時は、「いまのは痛かったね~」がいいかな。

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