#14.シャバーサナって結局何なの?(2023年2月号)
さあ新年だ!と思ったら、あっという間に2月…!
二十四節気では、1年で最も寒さが厳しくなるといわれる大寒が過ぎ、2月4日〜18日までが立春となります。その後は雪解けが始まる雨水(うすい)です。
日中は晴れ間も見えるようになり、少しずつ春に向かっている気がします。おいしい山菜の季節が待ち遠しい!
今月のヨガ通信のテーマはシャバーサナ。
クラスの最後に、マットの上でただ仰向けになるだけのポーズで、日本語では"死体のポーズ"、"無空(なきがら)のポーズ"と呼ばれたりもします。
1時間のクラスでは約5〜8分ほどシャバーサナの時間がありますが、皆さんにとってどんな時間になっているでしょうか。
長く感じたり短く感じたり、リラックスできたり落ち着かなかったり、人によって違うのはもちろん、その日の体調によっても感じ方が違うかもしれません。
何もしない、生み出さない時間
動きがなく一見地味なシャバーサナは、実はヨガの基本のポーズの一つ。
他のポーズや太陽礼拝で体がほぐれ、心身も落ち着いたあと、すぐに慌しい日常に戻っていくのではなく、その心地よい状態を自分の内側へ浸透させていくのがシャバーサナの大きな目的といえます。
(だからいつもの教室の後も、時間と環境が許せば、ぜひマットの上でゴローンと寝転がったり、ぼ〜っとしていただいて大丈夫です😌)
シャバーサナでは頭も腕も足もマットに預けて体を支えることをやめ、目を閉じて視覚情報をストップします。リラックスしよう、何かを感じ取ろう、そんなどこかに向かおうとする気持ちや考えをいったん脇に置いて、"自分がいる"という事実だけが、ただそこにある状態。
何かができるから価値のある自分なのではなく、善し悪しをジャッジする訳でもなく、ただそこにいるだけでオールオッケー、パーフェクトなのが、シャバーサナの優しい世界観なのだと私自身は感じています。
寝ちゃってもいいの?
一度シャバーサナを体験すると、「寝そうだった…というか、寝てた?!」とハッとしたことがある方もいらっしゃると思います。
実際、私がクラスの後に一番多くいただくご感想です😌
「シャバーサナで寝てもいいのかどうか」は、私自身、それほど重要な問題ではないと考えています。
いつも動かしている頭や体、そして心を少しのあいだ休憩させる。
もし寝てしまったとしても、それほど深いリラックスを味わっていただけたのなら何より嬉しいですし、今のご自身の疲れ具合に気づくきっかけにもなるはずです。
また、寝てしまった時、慌てて体を起こしたくなるかもしれませんが、血圧が急激に変化したりと体に負担がかかります。
そんな時もぜひのんびりマイペースに起き上がることを心がけてみて下さい。最後まで寝ていたい気分なら、寝たままでもいいのです。
寛げることが一番大事
「ポーズ」を表す「アーサナ」という言葉には、"安定した姿勢”という意味があり、ヨガではこの安定した姿勢によって心も落ち着いてくると考えられています。
アーサナの中で原点ともいえるシャバーサナは、動きこそないものの、体が心地よくリラックスすると心も穏やかになっていく感覚を味わいやすいかもしれません。
だからこそ、手や足の位置は今のご自身が一番"寛げる"ところへ。痛みや違和感があると心までソワソワと落ち着かなくなります。
シャバーサナも、他のアーサナと同様、気持ち良く、"とことんご自身のため"を楽しんでいただけますように☺️
今月のちょこっとコラム
今年私が出会った、間違いなく「人生で出会えてよかったものランキング」に入るのが湯たんぽです。
寝る時のカイロは熱いし、もこもこと厚着で寝るのが苦手な私は冷たい布団で寝付けないこともしばしばだったのですが…
実家で母に勧められ、寝る前に湯たんぽを布団に仕込んだ夜はとにかく大感動。
何より、お湯を沸かして湯たんぽを作る一手間が、忙しない日常にまったりとした時間を与えてくれました。
秋田に戻ってからも、寝る前の楽しみな習慣の一つになっています。
今月も最後まで読んでくださりありがとうございます!
次回のヨガ通信もお楽しみに!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?