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正しく、美しく。

今週1週間は、博論の体裁を整えるのに費やしました。
これまで学会誌などに投稿した6本の論文をまとめて、ひとつの博士論文にしようとしているのですが、学会ごとに定められている書式が(いちいち!)違うので、それを統一するという作業をやりました。

たとえば、デューイが書いたものから引用する場合。

「芸術は、隔てられたもの、ひとにぎりの人のためのものではなく、生活のすべての活動に対して意味や達成の最終的な手応えを与えるものであるべきだ。」(註1)

註1 J. Dewey, Dedication Address of the Barnes Foundation, LW, vol.2, p.384.

これは日本デューイ学会のやり方。

でも、現在多くの学会で採用されつつある、APA方式(アメリカ心理学会方式)を使うとこうなります。

「芸術は、隔てられたもの、ひとにぎりの人のためのものではなく、生活のすべての活動に対して意味や達成の最終的な手応えを与えるものであるべきだ。」(Dewey, 1925: LW2, p.384)

参考文献
Dewey, John. (1925) “Dedication Address of the Barnes Foundation.” LW2.

こういうふうに、いっこいっこ直していく。全部直していくんです。

John Deweyって書くのか、Dewey, John.って書くのか、結構違いますよねえ…。

そうやって何百ヶ所?も直しました。

そして雑誌からの引用なども、たとえそれが初出であったとしても、すべて全集からのページ番号に直しました。
(全集の中のどこにあるのかを探すだけでも一苦労。)

でもこうやってキレイに整えていくことで、それを読んだ人が、原著(元の文章)にたどりやすくなるのです。

正確さは美しさです。


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