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私が乳がんになった理由

乳がんになってまず最初に思ったこと。
それは、なぜ私が乳がんになったのかということだった。
正直、まったくもって心当たりがなかった。
食事には気を付けていたし、飲酒やタバコの習慣もない。
自慢じゃないけど、今まで職場の健康診断に引っかかったこともない。
がんになるなんて、どこか他人事のようだった。

でも原因のないところに結果はない。
何かしら、がんになる原因があるに違いない。
自分を納得させるために、私はがんになった理由を考えてみた。

ネットや本で乳がんの主なリスク要因を調べてみると、以下のような項目が挙がっていた。

  • 初経年齢が早い

  • 閉経年齢が遅い

  • 出産歴がない

  • 初産年齢が遅い

  • 授乳歴がない

  • 肥満

  • 飲酒やたばこの習慣

  • 乳がんの家族歴

  • 良性乳腺疾患の既往歴

  • ストレス

  • 運動不足

  • 欧米化した食事

この中で当てはまるのは、
「初産年齢が遅い」、「ストレス」、「運動不足」、「欧米化した食事」くらいである。

脳内反省会&対策会議

当てはまる項目について考えてみた。

①初産年齢が遅い
私の出産年齢は33歳である。高齢出産ではないが、平均的な出産年齢よりは遅いだろう。で、出産年齢が遅いとそれだけ生理の回数が多くなるため、ホルモンに依存するがんが発生するとかしないとか。。。よくわからない。
⇒結論:出産年齢は変えられないから気にしても仕方がない

②ストレス
生きていればストレスなんて山ほどある。ただ、先生曰く胸のシコリは1~2年で出来たものではないかとのことだった。確かに、この2年間を振り返るとストレスを抱えることが多々あった。再就職(仕事が合わなかった)、仕事と育児の両立、子供のイヤイヤ期、夫婦関係など、挙げればきりがない。さらに、数か月前に子供が怪我をして入院、手術、ギブス生活になり、それをサポートするのも結構つらかった。でも、だからといってがんになるのだろうか・・・?いまいち納得できなかった。
⇒結論:検証不能。因果関係わからない。

③運動不足
確かに運動と呼べるものは何もしていなかった。代謝が落ちているせいか、ここのところ、ウエストも太めになってきていて、そろそろダイエットしなくちゃなーと思いつつ、毎日おいしいごはんをもりもり食べていた。
⇒結論:がんになってからも健康のためにウォーキングに励むこと

④欧米化した食事
統計によると、肉や油を多く取る欧米人には乳がんの割合が多い。最近、日本人女性に乳がんが急増しているのは、食事が欧米化しているのが原因らしい。確かに、私はパンや牛乳をよくとっていたし、魚よりも肉のほうが調理しやすいので頻繁に食べていた。もしかしたら関係あるかも。
⇒結論:パン、牛乳、肉をやめて和食ライフにする

本当の原因は誰にもわからない

脳内反省会&対策会議を開いても、私の気持ちはなんだかしっくりこなかった。むしろ、あれこれ原因を探すことは、過去の自分の粗探しをしているようで惨めな気分になってきた。

食事が悪かったから?
運動を十分にしてなかったから?
出産が遅かったから?
ストレス溜めすぎたから?
仕事や育児を頑張りすぎたから?
内向的で几帳面な性格だから?

病気の原因を探すこと。それは、ただでさえ落ち込んでいる自分を責める行為だった。それに、がんになる要因といっても、あくまで可能性の話なのであって、実際のところは何が原因で病気になったか私にはわからないし、医者であってもわからないだろう。そして、原因を探ったところでがんが消えるわけではないのだ。

病気になった自分を責めない

そんな、どうしようもないモヤモヤを抱えていた時、乳がんになった人の記事をネットで読んで気持ちが変わった。

If you have a serious disease like breast cancer, I hope you won't beat yourself up as I did. Replace your negative thoughts about yourself with affirmations, try to follow a healthy life style -- and know that you're doing the best that you can. I believe now that I was intended to learn some big lessons from this disease, and I did.

Self-Blame And Breast Cancer: Don't Go There | HuffPost Post 50

<要約>
乳がんのように深刻な病気になったときに、私のように自分を責めないでください。ネガティブな考えをやめて自己肯定感をもってください。健康的なライフスタイルを送ってみましょう。あなたはベストを尽くしているのです。

記事の作者も乳がんにかかった人で、病気が発覚したときに原因を探して自分を責めた。でも、罪悪感や自分を非難したとしても何も生み出さないことに気づいてやめたそうな。

彼女の記事を読んでいると、まさに私が行うべきは、自分を責めることではなくて労うことだなと思った。

振り返ってみると私は今まで自分なりにベストを尽くして生きてきた。家庭も、仕事も、育児もぜんぶ。体調不良でも薬を飲んで仕事や家事をしてきた。睡眠不足でもカフェインとって誤魔化してきた。ママが大好きな手のかかる子供も4歳まで育ててきた。自分の身体はそっちのけで。

だから、がんになったのは神様からのメッセージかもしれない。「あんた、頑張りすぎ。ちょっとは自分の身体のケアしなさいよ」ってね。これからは自分を労わろう。そう思うと、乳がんを少し受け入れられたような気がした。

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