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弱音を吐ける職場は、すてき。

夫が職場で、弱音を吐いたらしい。
その話を聞いたとき、私はとても驚いた。
もともと夫は、人にも自分にも厳しい人だったからだ。
(つわりでなかなか仕事に行けない私に「職場の迷惑になるから、簡単に休んではいけない」と言ったこと、8年経っても忘れない…が、これはまた別の話)。

夫の話はこうだ。

職場の後輩が、仕事でミスをしたらしい。
それに対して、まわりの人達が後輩をしつこく責めていた。
その様子を見て、夫は心が痛んだという。

「僕も同じようなミスをしたことがあります。彼のミスを責めるんじゃなくて、もう少し温かくチームで対応できたんじゃないですか」

「あのミスを責めるような雰囲気、僕は嫌でした」

「もし僕が彼の立場だったら、つらくて仕事を休みます」

このような弱音を、職場で言ったという。

そして、同じ日。
私自身も、職場で初めて泣いてしまった。
泣いた理由は、仕事が上手くいかなかったから。

自分の仕事についての知識不足。
周囲との連携の難しさ。
チームですべき仕事を、自分ひとりで抱え込んでいる状況への怒り。
正規職員とパートの立場の違い(私はパートの方)。

様々なことが目の前に立ちはだかって、暗い未来しか見えなくて、泣いてしまった。

しかし、職場の雰囲気や同僚の温かさに救われた。
昔は職場で弱音を吐けなかったけれど、今回は勇気を出して、自分の気持ちを話すことができた。
それは、あたたかい職場だと思えたから。
そして、私自身に自信が生まれていたからだと思った。

働きはじめたばかりのころは、自分を責めてばかりいた私。
「自分が至らないから」
「ほかの人なら、簡単にできるはずなのに」
「女だから」
「要領が悪いから」
誰よりも、自分で自分を責めていた。
そんな自分から卒業できたのだ。

職場は、仕事をする場所だ。
仕事には、結果や効率が求められる。
感情よりも、理論に基づいて働くことが求められる。

だけど、にんげんだもの。
辛いときもあるよ。
傷つくときもあるよ。
そんなとき、職場で一緒に働く人と、その苦しみを分かち合えたら。
支え合えるし、よりよい仕事ができる気がする。

職場では、できる人でいたい。かっこよくありたい。
そんな風に思っていたけれど(今もそう思っているけど)、夫や自分に起きた出来事を通して、考えが変わった。

弱音を吐いたり、弱音を受け止められる職場は、働きやすい。
弱さや不安を言葉にすることで、助け合う雰囲気ができる。
「自分はここにいてもいいんだ」と思える職場は、居心地がいい。

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