詩「キャンパス・キャンパス」
最後までそれは
コーヒーの陰に隠れてたんだ
ふりつもるばかりの夕暮れ
舞う塵に親しむ栞
霜が降りたページをめくってる
毎夜 毎夜毎夜 毎夜 嗚呼
気障と言うしかない口癖を直すこともせず君はいつもいつまでも喋り続けていて退屈さを巡らせた僕は気障になりたくてもなれはしない安い絹ごし豆腐のような相槌を打つばかりの日々スーパーなどで買い物をするたびに君の顔を思い出してシチュールウとローレルをかごの中に入れておこう、それはいつか明くる日の涙で味付けられるから。
最後までそれは
コーヒーの陰に隠れてたんだ
ふりつもるばかりの夕暮れ
舞う塵に親しむ栞
霜が降りたページをめくってる
毎夜 毎夜毎夜 毎夜 嗚呼
午前零時は凍りついて止まるリビングの調度たちが黙る時間割通りに行けば午後3時には寄木細工が並ぶテーブルのそばでシーンがリフレインダビングデジャヴュの類は友を呼ぶ君と君の友人が笑って歩くキャンパスを白く染める染める染五郎節ばかりがサークル帰りを嗚呼止める止める止める講義棟の紅葉美術部東の君は買ったばかりの一眼レフでああでもないと美しい四角形を作り上げるメガネ、落ちていく葉っぱ、ついでに脱力した組んだ右手と左手ばかりが。
最後までそれは
コーヒーの陰に隠れてたんだ
ふりつもるばかりの夕暮れ
舞う塵に親しむ栞
霜が降りたページをめくってる
毎夜 毎夜毎夜 毎夜 嗚呼
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