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ミナベシオリ
2023年3月5日 22:58
ぼろ雑巾を月光でねじり切るようなあなたの視線を感じて、そうでありながらこの白いダイニングに帰ってこよう。ビールを飲むのだ精神の弓を小指で引けばささやくように幕が上がる。幕の色は。私は彼女とビールを飲むのだ泡は一心に天動説を唱える。間接照明の支柱を確かめる。歓喜は白い布に包まれてやってくる。下腹部の白い布はくしゃり となる。私のものも 彼女のものも綿ではない。二杯目の赤い
2023年3月2日 07:00
耐え忍びましたかたく なりましたふくらみました やわくなりました淡い てのひらが咲きました握手握手握手握手握手四月が終わります寂しがる女の子をみていますたくさんのてのひらを携えます(彼女も気づくかなあ)五月になりひとびとが勝手に休みだした頃てのひらが 更に咲きますむしろ つよく女の子はさみしそうですええ 離さなければいいというものではないですよねてのひらが淡くも咲
2023年3月1日 07:00
鎌倉に来たほんとうにあなた美男子におわす駅と人の見えるビール 喫茶店晴れる気がした これからと鎌を持つおじいさん道草を刈る数年窯を持つおじいさん土塊を繰る数年 いつかの麦わら帽子のわたしを追うわたしを負う母は日本海側の出身だった大仏は鉛色飴玉は薄荷感情は修羅貴方は斜視私は頓珍漢(なぜ「私」は漢字一字なのだろう)ぼけた海を愛好し合った砂浜には海星無し(だから