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夫婦関係⑦夫婦喧嘩事案から考える

警察官は、夫婦喧嘩事案で自宅に駆け付けることがあります。

大概は、お互いに感情が高まって行き場を失い、ヒートアップし過ぎて奥さんが身の危険を感じて通報するパターンです。

そして現場に到着すると二人とも落ち着いていることが多く、DVや傷害事件にまでなることは稀です。

被害者が妻であり、夫を罰してくださいとするのは、後々確執が残ってしまうためという理由で被害届が出ないという実情もありますが…。


現場に到着後、警察官が二手に分かれて冷静に話していくと、だんだんとかみ合わなくなってお互いの不満が溜まっていったことが明らかになるのです。

ある夫は
「もっとおかずが豪華なご飯が食べたい」
「仕事で疲れて帰ってくるのに部屋が汚くて休まらない」
「家事がきちんとできなくなっている」
と、こういった不満を、産後の奥さんに対して言っていました。

妻の方は
「子育てで大変過ぎて家事まで回らない」
「夫は自分のことは自分でやってほしい」
「大きい声で恫喝される」
「子供も守らなければならない状況で、物に八つ当たりしたり手を上げられそうになった」
というもの。

私が行った家はいつも小さな子供がいるところでした。

私の体験からも推測したところによると、環境の変化にお互い(特に夫が)追いついていなかったことが原因で、噛み合わなくなって爆発、というパターンが多いのかなと思います。

夫は産前と変わらない家事を妻に求め、妻は余裕がなくて一人で家のことを引き受けなければならないと思っているパターン。

男の人はいつまでも甘えん坊と言いますが、母親に甘えきれなかった部分を、赤ちゃんで母性本能が発動している妻に求めているのでしょう。

今は共働きが多く、お母さんに甘えきれていない幼い男の子がたくさん増え、更にこういったことが起こりそうで嘆かわしいです。

三世代同居が多かった一昔前は、家事や育児の手が足りていたのかもしれませんが、今と実情が違います。

夫はいつまでも子供のままでいるのではなくて、妻を支えるべき存在であることを自覚してほしいです。

そして妻も、夫に頼ったり相談することで夫が居なければ大変だというアピールをすべきです。

不満が溜まって爆発し、喧嘩がヒートアップして通報するパターンを経ても、その後は夫婦関係を築いていくのは自分たち自身になっているのですから…。


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