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生きている線を描く

線が生きていると感じたのは初めてだった

今日はピーターラビット展へ。

もともとピーターラビットにそんなに興味はあった方ではなかったけど、
なんとなく美術館巡りがマイブーム。
先週には森美術館や東京都現代美術館へ行ってきた。

タイトルに描いたように生きている線を人生で初めてみた。
どこかで聞いた事があるセリフ、と思っていたが、自分が言う事になるとは。笑

ピーターラビットの物語と言えば、ピーターが畑を荒らす→畑の地主(マグレガーさん)に追われると言うイメージ。

正直、ピーターラビットの物語に良いイメージはなかった。
マグレガーさんが斧を持ってピーターを追いかけて植木鉢を割るシーンがあり、なんと酷い。と言うイメージだった(笑)

ピーターラビットの作者、ビアトリクス・ポターは裕福な家で育ち、幼い頃にウサギを飼い始めた事をきっかけに、うさぎの絵を描くようになった。
これが後にピーターラビットのモデルになる。

ビアトリクスのタッチは本当に魅力的だった。
特に鉛筆でのデッサンは吸い込まれる程見入ってしまう。
うさぎの毛並み一本一本が生きているような、
今にも動き出しそうな感じ。
白くてふわふわした毛並みを鉛筆一本でこんなにも表現できる事に感動した。

ピーターラビットといえば絵本のイメージが強い気がする。
ただ、最初から絵本を描こうとしていたわけではなく、
元家庭教師の息子が5歳で病気になった事がきっかけで絵葉書を描き始め、それがのちに物語となっていった。
ピーターが不味い薬を飲む挿絵には、ビアトリクスの励ましのメッセージとも思える物語があり、心がちょっと温まった。

ピーターラビットの原画には、言葉に表せないほどの魅力がほんっとうに詰まっていた。
美術館に行った事がある方や芸術が好きな方には共感してもらえると思うが、
写真越しでは映らない、
生で見ることに意味がある、そんな魅力がたくさんあった。

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