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無計画だからこそのんびり旅


 ホテルに向けて、電車の旅です。スーツケースをゴロゴロ引っ張りながら、「あっちか?」「いや、こっちか?」と、乗り換えるたびにエレベーター探しです。パパなら、「持ち上げたほうが早いわ!」と、パッと持ち上げて階段を降りただろうな、と思いながら。

 途中、「今度は僕が引っ張る!」と息子が言い、次は娘が引っ張って、そんなふうにみんなで目的地へ向かいました。


 ホテルに到着して、チェックインの手続きをする時、ふと「これまでは夫がいつもしてくれていたなぁ」と思い出しました。旅の企画はいつも夫でした。


 とにかくやっと落ち着いて、「お腹空いた!」ということで、ホテル内のビュッフェへ行きました。子どもたちは「パパだったらこれ好きだよね」とか、「この料理、パパも食べてたなぁ」と言いながら、それぞれの好きな料理を取って、楽しくランチを満喫しました。パパも写真で参加しました。


 何かを口にして、「美味しい」と感じたのも久しぶりだったように思います。


 ホテルの部屋は、壁がホワイトボードになっていて、子どもたちは夢中で絵を描き始めました。夜は、「今日はもう疲れたから、ルームサービスにしようか」と提案しました。思うままに過ごす時間が、とてもリフレッシュになりました。


 寝る前には、家族全員で記念写真を撮りました。もちろん、パパの写真も一緒です。それをパパのお友達に送ると、「楽しそうでよかった。笑顔が見れて安心したよ」と温かいお返事が返ってきて、胸が温かくなりました。

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