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いかに読まないか_Vol758
「教師だったら必読書」
と言って向山氏に勧められた本の中に次の2冊があった。(参照:教育トークライン1998年1月125号)
「理科系の作文技術」(木下是雄 中公新書)
「考える技術・書く技術」(板坂 元 講談社現代新書)
「理科系の作文技術」をくだいた感じで書いてあるのが「考える技術・書く技術」
「考える技術・書く技術」を再読した。
びっくりした。
面白い仕掛けがいっぱいしてあった
表紙にも、表紙をめくった本のカバーにも、各章のタイトルに添えられている写真にも・・・あちこちに面白い情報がつまっていた。
各章のタイトルには、板坂のコレクションと思われる文具の写真があった。
これは、板坂がいう「読み手を味方にする第一の方法:私小説的アプローチ」の1つと言えるだろう。
〔引用〕___________________
数ある類書のなかで、読んでいてたのしく、なにか励まされるような気になるのだから、著者のすがたが現れるのは効果が大きいと言わなければならない。
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「考える技術・書く技術」は、私小説的アプローチで書かれているが、「考える技術・書く技術」の情報が、これでもかと詰まっている。
ここに書かれている知識を、自分のものにできたらどんなにいいだろうか。
板坂がもっている知識と技術を、自分のものにできたらどんなにいいだろうか。
そう思うのに、明日には、だいたい半分以上、明後日には、9割以上忘れてしまう。
さらに、素晴らしい情報を与えてくれる本は板坂の本だけではない
読みたい本、いや、自分の知識となったらどんなにいいだろうかと思う本が、山のようにある。
本だけじゃない、動画もあるし、ニュースもある。
インターネットでわんさか送られてくる情報もある。
どうしよう・・・
こんな私にぴったりの本が「考える技術・書く技術」だった。
〔引用〕___________________
「いかに読まないか」
情報は洪水のように増加するのだから、情報処理の技術を心得ておかないと、白痴のように翻弄されることになりかねない。
情報過多で、しかも処理する時間・空間が不足がちになるなら、情報を取捨選択する能力がこれからの世の中を生きるためには重要な意味を持ってくる。取捨といっても、情報社会では、取よりも捨の方が率が圧倒的に多いのだから、要するに「いかに読むか」よりも「いかに読まないか」の技術の方が大事というべきだろう。そうすることによって、取の方を有効に活用することだ。
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この本は、情報の断捨離の仕方を教えてくれている。
整理して、整頓する方法を教えてくれている。
裏表紙をめくった本のカバーには次のようにある
「読み書きの上達には、自己の工夫もさることながら、達人のポイントをおさえたヒントがものをいうことが多い」
これは、板坂が書いたのではなく、出版社の誰かが書いた文章らしい。
「その達人の本を読んで、読み書きを上達したい!」と思う私に、ずらずらずら〜っと達人の本が紹介されていた。「いかに読まないか」に反するが、この本には他にも、達人の本がたくさん紹介されていた。
では、この「いかに読まないか」の指導は、学校教育のどこでしたら良いのだろうか。
本書には、情報を取捨選択する技術・情報から考える技術・そして書いて表現する技術が書かれていた。
これらは、学校教育で、是非とも教えたい内容だ。