【ADHD】子供の頃の夏休みあるある5選
こんにちは、ADHD当事者のアラサーみもです。
今回はADHDの子の夏休みにありがちなこと5選をお話していきたいと思います。
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①宿題が計画的にできない
ADHDには時間の長さを把握するのが苦手という特性があります。
本当はあまり時間がないのに、まだ時間はある!と思ってしまったりするんですね。
そのため何かしなきゃいけないことがある時に『あとでやれば大丈夫だろう』『今やる必要はない』と考えてしまいがちな、先延ばし癖がつきがちです。
夏休みに入ると「夏休みはまだたっぷりあるから、まだ宿題なんかしなくていい」と考えますが
それが夏休み後半に入っても「まだ余裕あるから大丈夫、まだ大丈夫…」と考えてしまいます。
そして夏休み最後の1週間、
どう考えても1週間じゃ終わらない量の宿題の山を見てやっと
「あ、そろそろはじめないとやばい!」
と思ってやりはじめます。
本当にギリギリにならないと、自分の置かれてる状況が把握できないんですよね。
私も、夏休み最後の週は泣きながら宿題漬けになっていました。
なので夏休みが来るたびに、今年こそは宿題は早めに終わらせよう!と思って、しっかり計画表を作ったり、1日目から宿題をたくさんやったりしてました。
でもADHDには『忘れっぽい』という特性もあるので、頑張っても7月の終わりくらいまでしかちゃんとできなくて、8月になる頃には計画表が頭からすっぽ抜けてしまっているんですよね…
②宿題をやりたくても集中できない
ADHDの子は自分の興味がないことに集中できない、という傾向があります。
なので、親に「宿題やりなさい」と言われたり、自分で「宿題やらないとな」と思って机に向かっても、全く集中ができないことがあります。
やろう、やろうと思ってるのに、どうしてもワークが頭に入ってこず、1日中机に向かってボーッとしてるだけだった…ということになりがちです。
またADHDの子はやりたい宿題からやりはじめがちなので、最初に簡単な宿題をやっちゃって、面倒な宿題があとに残ってしまい、それで余計に気が進まないんですよね。
本当~にギリギリになるまで、宿題に集中することができません。
最後まで宿題を残しちゃう子は「だらしがない」「親がやらせないせいだ」と言う人がいますが、『宿題をやろうとしてもできない』というADHDの特性のせいなんですよね。
決して本人や親の頑張りが足りないわけではないということを、みなさんには知っていてほしいと思います。
③絵日記が続かない
ADHDの忘れっぽさ、そして先延ばししちゃう癖により、毎日何かを続けることがとても苦手です。なので毎日絵日記をつけることは、ADHDの子にとって、とてもハードルが高いことです。
それこそ最初の7月は頑張って書きますが、
「あ、昨日日記書くの忘れてた…」
「今は疲れてるから夜書こう」
「日記書くの飽きてきた…」
とどんどん日記への興味が薄れてきて、そのうち絵日記の存在自体を忘れて書かなくなってしまいます。
私は絵を描くのも日記を書くのも好きだったので、むしろ絵日記は好きな宿題なんですけど、それでも忘れちゃうんですよね。
なので夏休み終盤になって、大きな行事以外はほとんどテキトーに書いて、天気は友達に全部教えてもらう、っていうのが毎年のことでした。
⑤時間の感覚がなくなる
ADHDの子は興味のないことは全く集中できないかわりに、自分の好きなことには時間も疲れも忘れて熱中してしまう、過集中という特性があります。
普段は学校から帰ってきてからの時間しか自由に遊べる時間がないですが、夏休みは自由時間がたくさんあるので、ゲームやYouTubeなどに休憩を入れずに何時間も熱中してしまう、ということになりがちです。
私も小学生の夏休みは、1日に6時間以上ポケモンをやってました。
当然親に「そろそろゲームやめなさい」と言われるんですけど、今いいところだからもう少しだけ…もう少しだけって言って2時間くらい続けて…なんてことを夏休み中繰り返してたら、もう何も言われなくなっちゃいました。
ものすごく視力落ちました…(「タイムマシンがあったらあの頃に戻ってポケモンやめさせたい」と思うことがあるけど、過集中の特性がある限り遅かれ早かれ視力は悪くなる運命だったと思う)
周りから見ると「好きだから好きなだけやってるんでしょ」という風に見えると思うんですけど、本人としてはそんなにやってる自覚がなくて、自分では1時間くらいのつもりだったのに、時計を見ると6時間も経っちゃっててびっくりするんですよね。
過集中に困らされることもありますが、それほどすごい集中力を発揮できるのは、ADHDの強みでもあります。
⑤自由研究が苦手
発達障害の人はあいまいな言い回しが苦手という傾向があります。
たとえば
『だいたいこれくらい』
『いつものやり方でやりましょう』
という言葉の『だいたい』とか『いつもの』っていう言葉がよくわからない。
その部分をちゃんと説明してもらわないと戸惑っちゃうんですよね。
この『自由研究』っていう言葉も、『自由』っていう言葉が広すぎて、どんなことをしたらいいのかわからなくてすごく困りました。
たとえば『何か植物を育てて観察日記をつけてください』とか、狭いテーマを設定してくれればやりやすいんですけど、『なんでもいいですよ』っていうのが困っちゃう。
「だって本当に何でもいいわけじゃないでしょ?」っていう。
「本当に自由なら、ポケモンの世界の研究とかするよ?でもゲームはどうせダメでしょ?自由ってどこまでを自由っていうの???」と、ふざけてるわけではなく本当にどこまでがOKなのかわかりませんでした。
最終的に、“夏休みの自由研究に使えるテーマ”っていうテレビの特集を見て、同じことをやってみたりしていました。
でも結局『自由』の定義が理解できなかったので、「本当にこれが自由研究であってるのかな、先生に怒られないかな」といつも不安になりながら提出していました。
このように私は自由研究がとても苦手でしたが、ADHDの子は興味のあることにはとんでもない集中力を発揮したり、周りの子とは違った感性を持っていたりする子も多いので、自由研究はむしろ得意だった!自由研究で大人顔負けのすごいものを作ってた!なんて人もいるんじゃないかと思います。
なのでテーマ決めでつまずいてしまうのは、とてももったいないんですよね。
もし同じように悩んでる子がいたら、先生や家族が「こういう研究してみたらどう?」とアドバイスする、といったサポートがあればいいなと思います。
宿題を終わらせるには
こんな私でも宿題ができた方法を振り返ってみると、休み中に友達と集まって勉強会をした時が一番勉強がはかどってたなと思います。
一人とか、親に言われて勉強するより、友達と勉強した方がやらざるを得ない状況になります。
宿題やりたくても全然集中できないという子は、友達に勉強会のお誘いをしてみてはどうでしょうか。
また今の私がなかなかやる気が出ない時にやっているのは、
『4分だけやってみる』
という方法です。
ズーニンの法則というものがあります。作業をはじめる時、最初の4分間だけ頑張れば、その後もうまくいきやすいという法則です。
人は何かに取り組みはじめると、『脳のやる気スイッチ』といわれる側坐核(そくざかく)が働きはじめます。
実は、やる気はやる前から出すものじゃなくて、やり始めると側坐核が働き出して、自然とやる気がでてくるという仕組みなんです。
実際『なかなか勉強する気になれなかったけど、とりあえず本を開いてみたら徐々にやる気が出てきて、気づいたら1時間勉強ができていた』というような経験をしたこと、みなさんにもあるかと思います。
宿題やらなきゃなぁ、でもやりたくないなぁ…と思ったら、
「とりあえず4分だけ頑張ってみよう」
もしくは、
「とりあえずワークを開いてみよう」
「読書感想文の最初の1行だけ考えてみよう」
と小さな目標からはじめてみましょう。
『とりあえず』で取り組んで見ると、だんだんと集中できる状態になっていて、気づいたらたくさん勉強できていた!ということが起こります。ぜひ試してみてください。
さいごに
夏休み最後になって必死に宿題をやってる子を、ダメな子だなぁと思ってた人もいるかもしれません。
でもそれは発達障害の特性上仕方がないことだということ、
それでも宿題を頑張ろうとしている君は本当にすごい!ということを、
悩んでいる本人や周りの人達に伝わってほしいなと思います。
では暑さに気をつけて、楽しい夏休みをお過ごしください。最後までお読みいただきありがとうございました。
ポケモンのやりすぎには注意してね!!!
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