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家族のはなし

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難病のかみさんの来し方行く末、 支えているのか支えられているのか微妙な私、 子供たちは勝手に成長し、 たくさんの失敗の山を積み上げて行く。 そんな家族の足跡を残して行きます。
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2022年1月の記事一覧

朝にあった記憶

朝にあった記憶

 打合せで耶馬渓は青の洞門近くの利用者さん宅を訪問、長居した挙句にお昼ご飯まで頂いてしまう。会うのを楽しみにしていたカル君は、広大な野山を散歩中の様子で見当たらず。
 少々食べ過ぎ、ふーっと言いながらの帰り道、渋見トンネルの手前で左右確認、このトンネルをくぐって4キロ走ると青の洞門だ。もう30年くらい前に行ったきりだと思ったら、無性に行きたくなって、そのままハンドルを左に切ってしまった。まだ、記憶

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苦行の経糸張り

苦行の経糸張り

 土曜日はかみさんの白髪染めをしてやった。日曜日の今日は朝から、かみさんの機織り準備の経糸を張り3時間、心身ともにへこたれる。
 4色の糸を1本ずつ、中腰で整経台に糸掛けすること120回、真ん中あたりを紐で結んだり、綾ホルダーに取り込んだりして、端っこを外して切って、これで経糸の準備完了だ。
 続いて経糸通し。これがまた大事(おおごと)だ。それはそれは小さな筬(おさ)という板のスリットの間を老眼に

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