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本ときどき書評

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読書は大好きで、いい本に出会うと、この本もう一度読むと、腑に落ちるだろうなと思いはするけれど、他に読みたい本だらけ、だから立ち止まって書評なんて、なかなか書けないのです。
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2020年1月の記事一覧

日出處電子天子

日出處電子天子

過日facebookで紹介のあった「日出處電子天子」、拝読させていただきました。1992年頃のこと、世間はポケベル全盛時代あたりだったかな。ある日、ニューコアラ事務局から1900番台のIDが送られて来る。2歳の長男が寝たのを見計らって、電話のプッシュ音の後に、ジーキュルキュル、ジーキュルキュルという繰り返し音が止まると回線接続、キーボードからIDとパスワードを入力して電子会議室に入る。「こんばんは

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寅さん

寅さん

朝から、別府ブルーバードで上映中の「えんとこの歌」を、今日、明日のどのタイミングで観ようか迷っていた。聞かない方がいいような気もしたが、かみさんに聞いてしまった。今日は何か用があるのかと。すると、何もないとの返事、お父さんはと返って来たので、映画を観に行くと答えると、即座に私も行くと返して来る。何を観に行くのか知ってるのかと聞けば、知らないと言う。映画ならなんでもいいのかと聞けば、そんなことはない

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山猫珈琲

山猫珈琲

今朝のトイレ読書は、湊かなえのエッセイ「山猫珈琲」、性能上がる三種の神器の話が面白い。長男の嫁として初めての土地に嫁いで行くと、最初は3日をおかずに泣いていたのに、10年もすると、「聞き流す」「やり過ごす」「なかったことにする」という三つの技が身に着き、歳を重ねる程に性能が上がって来るという話に、うんうんと頷いていると、トイレの外で朝からトイレの本読みは止めて、漏れると家族の声がする。やれやれしば

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