見出し画像

寅さん

朝から、別府ブルーバードで上映中の「えんとこの歌」を、今日、明日のどのタイミングで観ようか迷っていた。聞かない方がいいような気もしたが、かみさんに聞いてしまった。今日は何か用があるのかと。すると、何もないとの返事、お父さんはと返って来たので、映画を観に行くと答えると、即座に私も行くと返して来る。何を観に行くのか知ってるのかと聞けば、知らないと言う。映画ならなんでもいいのかと聞けば、そんなことはないと言う。主体性のないこと甚だしいではないか。ブルーバードに「えんとこの歌」を観に行く。しかもブルーバード劇場は階段があるから厳しいぞと言うと、そんなことはない、去年はシネマ5のあの階段、見事に車いすを引っ張り上げたではないかと言って来る。むむっ、そう来たか。今年はもうあの元気はないと、声を強めて言うと、一人で自転車でどこでも行ける体力はあるのにねと喰い下がって来る。いやいや、お前の主体性の低いさと依存度の高さがダメなのよ。さあ、私をどこかに連れて行ってと言ってみい。しばらく考えて、じゃあ「寅さん」に連れて行ってよと来た。あちゃー、「寅さん」と来たか。参った。分かった分かった「寅さん」なら仕方ない、一緒に行こう、そうしましょう、というわけで行って来ました。あちらにもこちらにも成人式の若者が闊歩し乱舞するアミュプラザの4階、TOHO シネマズへ。。。
「男はつらいよ お帰り 寅さん」良かった。開始5分で涙が出てしまって、もうこれまで50年間の50作品全てが、この作品のために作られていたような嬉しい錯覚に陥ってしまった。そこはかとなくマチネのおわり的な、平場の恋的なところもあったかな、とにかく味わい深い作品でした。お勧めです。

ここで頂く幾ばくかの支援が、アマチュア雑文家になる為のモチベーションになります。