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本ときどき書評

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読書は大好きで、いい本に出会うと、この本もう一度読むと、腑に落ちるだろうなと思いはするけれど、他に読みたい本だらけ、だから立ち止まって書評なんて、なかなか書けないのです。
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2018年2月の記事一覧

親鸞

親鸞

二泊三日のJRでの東京出張は、昨年2月1日に亡くなった自立生活運動の活動家の川元恭子さんの追悼集会、命を削りながら、沢山の個人や団体を支援し駆け抜けた様子が、出席者全員から語られるにつけて、川元氏が大きな存在であったこと、残された私たちには、その志をつなぐ使命があることが伝わって来た。往復のJR車中で「親鸞」上下(五木寛之著)読了、障害者運動の活動家と宗教者「親鸞」がシンクロして、心が躍った。一方

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共倒れ社会を超えて

共倒れ社会を超えて

野崎泰伸著「共倒れ社会を超えて」を読みました。ちょっと難解でしたが、自分より他者が不幸であること、私はまだマシなんだと思う個人の思考のメカニズム、集団や社会の思考のメカニズムなど、知らないうちに他者を差別することで、現場の幸せや豊かさの均衡を保っている、そんなことを気付かせてくれる本でしたよ。もう一冊は、「 紙つなげ!彼らが本の紙を造っている-再生・日本製紙石巻工場」このドキュメンタリーが面白かっ

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ズレている支援

ズレている支援

いい本に出会いました。知的障害者の重度訪問介護を手がける中での日々の支援を思考錯誤した話でした。支援とは、テキストや実技で覚える技術は本の僅かで、後は利用者さんと押し返す切れ目のない関係性の中から身に付けて行くもの。一つの支援のスタイルがいいからと安心していると、時間の経過と共に、利用者さんも変化して、ヘルパーも変化する、廻りの環境も変化する。何もかもが揺れ動き変化して行く中で、同じ支援がいつまで

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