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全社員が集まるカルチャー共有と議論の場。「meme」のこれまでとこれから

ミーミルには、各部署のOKR進捗の発表などを行う毎週の全社定例会議の他に、「ミッション・バリュー・カルチャーに関連する重要な共有および議論の場」として設定している月に一度の全社集会「meme(ミーム)」があります。2021年4月の開始時より企画・運営を担ってきたExpert Content Divisonチームリーダーの宮原透に、memeの歴史と込められた思いを語ってもらいました。

ミーミルのカルチャーを遺伝子(ミーム)のように受け継いでいきたい

ーそもそも、「meme」とはなんですか?

宮原 ユーザベースグループでは全社員を対象として、パーパスやバリューを浸透させる「THM(みんなの会)」が開催されていますが、「meme」はそのMIMIR版のような位置付けで立ち上げました。

「MISSION・VALUE・CULTUREに関連する重要な共有及び議論の場」と定義しているのですが、毎月第3水曜日に全社員にオンラインで1時間もらう形で、「経営陣・リーダーの意志や想いの共有」「ミッション・バリュー・カルチャーに紐付いた意思決定の共有や議論」などのテーマを取り上げています。

「meme」という名前は社名の「ミーミル(MIMIR)」から。企業のカルチャーを遺伝子(ミーム)のように受け継いでいきたいという思いが込められています。

最終的にはノリで決めた部分がありますが(笑)、意外と名前が浸透していたり、NJ(ニュージョイナー/新入社員)が社名の由来を知る良い機会になったりしています。

毎月取り上げるテーマはさまざまですが、「リーダーが働き方について本音で語る回」や「大企業から出向してきたメンバーがミーミルでの1年を振り返る回」、「人事制度(タイトルオープン化の是非)に関して議論する回」などは大きな反響がありました。

そのほかにも「創業期から現在に至るまでの重要な意思決定の裏側について、当事者が考えたことや葛藤を振り返る回」や「360FB制度を導入した際、役員・リーダー陣が自分へのFBを公開する回」など、オープンにさまざまなことを開示する回がありました。

ーmeme開催の経緯を教えてください。

2021年3月に動き出した、有志の「ウェルビーイングプロジェクト」が発端になります。

当時のミーミルは、組織と事業の成長にともなう社員数や業務量の増加、ユーザベースとの統合、長期化するリモート環境への疲れなど、働く環境の変化が大きく、各メンバーのストレスが顕在化してきたタイミングでした。

HR担当役員の守屋がリードする形で、社員に対して働き方に関するアンケートをとったところ、非常に多くの声が寄せられました。頭を悩ませるような、厳しい声もあったと思います。

そこで挙げられた課題を解決する有志の募集がかかり、当時40人程度の社員の中で十数名のメンバーの手が挙がって、発足したのが「ウェルビーイングプロジェクト」です。

課題を分類した結果、それらを解決する手段として「システム」「働き方」「カルチャー」の3つの分科会で活動することになり、自分は「コミュニケーション分科会」に参加しました。

このインタビューでは「memeを立ち上げた人」みたいな、なんだかすごそうなポジションで話をしていますが、最初から高い志を持っていたわけではありません。初回のキックオフでは「みんなとしゃべりたいから入ります」と言ったと記憶しています(笑)。

とはいえ、それは本心でした。

自分は2020年の9月に入社したんですけど、面接はすべてオンラインでしたし、代表の川口や守屋と直接会えたのは入社して2ヶ月ほどしてからです。

そのときに感じた「距離感の不安」を思い出したときに、まずは自分がコミュニケーション分科会に飛び込んでみて、対部署のメンバーのことを知ることで、解決できることがあるんじゃないかなと思いました。

また、これまで編集者としてキャリアを築いてきたため、このバックボーンを使ってコミュニケーションに寄与するコンテンツづくりをお手伝いできるかもしれない、とも思っていました。


「リーダー陣が感銘を受けた話をメンバーにもシェアしたい」思いから、memeが始まった 

ーコミュニケーション課題がきっかけだったのですね。

はい。コミュニケーション分科会の施策として、いまのmemeが形になったのは、2021年の4月に実施したミーミルのリーダー会議の影響が大きいと思います。

各Division/Teamのリーダーが初めてオフラインで集まり、丸一日かけてチームアップをおこなったのですが、2名のリーダーが自分たちの関係性について「オープンコミュニケーション」という題材で話をしてくれました。

近しいポジションにいる彼らの間に軋轢が生じてしまい、対話を重ねて相互理解に至った。その経緯を当人たちが話してくれたんですけど、内包された生々しい感情や想いまでストレートにシェアしてくれて「こんなことまでオープンに話すのか」と驚きました。

その場にいたみんなが、今後の自分にも起こりうることだと、真剣に耳を傾けている様子を見て、守屋と2人で「この話をリーダーに限定するのはもったいない」「全社員に共有しましょう」と興奮気味に話して企画をした。これがmemeの始まりです。
 

「正解がない中で泥臭く議論する」のはミーミル独自のカルチャー

ー初めての試みでしたが、どのように作り上げていったのでしょうか?

 年間のスケジュールを引いて企画を立てていったのですが、テーマについて語れるスピーカーを立てることを意識していました。「コミュニケーションは大事です」「働き方を改善しよう」というようなことはどこでも言われていることですが、その題材に実際に起きた事例を加えて、自分の考えも交えてオープンに話せる人はなかなかいない。やはり、テーマに対して意思を持って取り組んでいる人に話してもらうようにしていました。

meme終了後、話したことがほとんどないようなメンバーから「感動しました」とか「自分の働き方について見直しました」とかメッセージが届くこともあります。これまでカルチャードリブンのスタートアップに在籍してきましたが、どの会社でもあまりなかったリアクションだなと感じます。

ーこれまでいた会社に「meme」のような催しはありましたか?

同じような体裁のイベントやMTGはあったと思いますが、正解がない中で泥臭く議論するような催しは、ミーミル独自のものだなと思います。

ーmemeを運営していてよかったことはありますか?
 
参加者から素直なフィードバック・感想をもらえることも嬉しいですけど、memeではスピーカーからも感謝を伝えられることが多いんです。

忙しいリーダー陣に対しては、社内行事のために準備を含めてコミットをしてもらって「ちょっと申し訳ありません」という気持ちが正直あるんです。

それでもテーマの需要性と求められている役割を理解してくれて、ちょっと話しづらい部分も含めて、覚悟を持って話してくれる。その結果として「自分なりに考えが整理できた、話してよかった」と言ってもらえるのはありがたいなと思います。

メンバーに対しても、日々の商談や案件に対応する中で、みんなの1時間をもらうことにはいまだに抵抗があったりするんですけど、だからこそ「参加して良かった」と思ってもらえるような回を運営していきたいです。

バリューを自分の言葉で語れる人が多いミーミル。もっと良さを発信していきたい

ー今後、memeはどう進化していくんですか?

実は2022年から、memeの運営はプロジェクトメンバーにお願いして、自分はmemeやnote、ポッドキャストなどを含めた「カルチャーの発信」全体を見るポジションに移りました。

もちろんmemeへの想いがなくなったわけではありませんが、現在進行形で独自のカルチャーを築いていっているミーミルの良さを広く社外に伝えたいと思っています。

新しいmemeに関しては、必ずしもこれまでのやり方を踏襲する必要はないし、意思のあるメンバーが運営をしてくれているので、少しずつ形を変えながら、まだ踏み込んでいないテーマや議論がどんどん生まれてくることを楽しみにしています。

企業における「MISSION・VALUE・CULTURE」の重要性は言うまでもありませんが、それらを解釈して、自分の言葉で語れることはもっと大事だと思います。ミーミルにはそれが自然にできているメンバーが多いので、カルチャー分科会をふくめた「ウェルビーイングプロジェクト」として、さらに良い活動ができたらなと思います。

株式会社ミーミルでは仲間を募集しています

現在、ミーミルでは一緒に働く仲間を募集しています。

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[執筆・編集 南部菜生子/デザイン 錦織優希子]

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