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睡眠について考えるとき読んでほしい本と科学との付き合い方


睡眠本を2つほど読んだ。

どの分野においてもいえることであるが、その分野の違う著者の本を読んで見るというのは、物事が違う視点から述べられていることに気がついたり、それらの主張の共通項にあたるその分野の本質的な主張に触れることが出来そうになったりと、案外やってみると興味深いものである。同じ分野の本は10冊読むと専門家になれると誰かも言っていた。

今回は睡眠の本からこのことを考えていきたい。

スタンフォード式最高の睡眠

睡眠は最初の90分が大事である、また睡眠と起きているときのパフォーマンスをセットで考え、双方の質を高めることで、睡眠をより良くできるとし、そのためのハウツーを提案する。


SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

よいよい睡眠のための非常に幅広い知識の集大成。


最良の効果を得るタイミング

自らの体内時計に従い、適切なタイミングで睡眠などの行動をすれば、あらゆることの効果が変わると主張する。
詳しくは以下にて!


各本の共通項

各本をみていくと、どの本でも同じように言っている事柄があることに気づく。例えば、睡眠は量より質である、という見解はどの本においても概ね共通している。他にも午後2時以降にカフェイン摂取するのは、睡眠の質を下げるため、やめたほうがいいという事もどの本においても言われている。

本を読む上でどの本でもこの主張がされているのかといったセカンドオピニオンを見つけにいく姿勢は、何が真実なのかを見抜く上で必要なことかもしれない。

主張内容が違うこともある

各本で色々な睡眠ハウツーが提案されているのだが、それぞれの本で言っていることが違う事柄が出てしまうのは問題である。我々は何を信じればいいのか分からなくなってしまう!
例えば、睡眠時間でいうと、全ての睡眠の見識者に共通した最適な睡眠時間とどのくらいであるのかという問には結論が出ていないように思われる。ある本では体内時計に従いその時間に眠るといいと主張し、またある本では7時間睡眠が理想という、90分区切りの時間でちょうどいいものを探すといいと主張する本もある。こう言われては、我々も困ってしまう!

科学本との付き合い方

睡眠に関する科学知識の本という狭いジャンルにおいてさえ、このように情報が錯綜してしまう。困ったものだ!

今や情報が溢れ、あらゆるジャンルの本が揃い、知る気になれば、どんな情報も本から知ることができると思います。本は貴重な財産です。本を読めば、その著者の世界に知り、自分一人では到達できなかった知識・経験に触れられます。ただ本で科学を知るときには、その本に書いてある内容は、ある科学の分野のある時代の知識を、著者の視点から切り出して述べてあるものに過ぎないということを肝に命じておく必要があると思います。
その本を読んだからと言って、その分野の知識を全て得ることができたというわけではないのです。

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