器としての私達 《駄文》

この間、人と話していてふと考えたこと。

夫は6年ほど前からある食事制限をしている。
長年に渡る様々な体調不良を改善すべく、栄養学の専門医から勧められたのがグルテンと乳製品を一切摂取しないというもの。
大きく崩れた腸内細菌のバランスを整えることが目的で、果物や魚介類を意識的に食べること、整腸剤サプリを摂取することを勧められた。

この専門医は地域では有名なお医者さんで、夫の知人から評判を聞いて紹介してもらった。
なんでも知人の甥っ子が長年の鬱から劇的に回復したらしい。
きっかけはよくわからないが、20代半ばで鬱っぽくなって家に引きこもり始めて学業も仕事も出来ずにいた。
両親が精神科に連れて行き、薬を飲むようになってからは薬の影響で一日ベッドでぼーっとして過ごす日々。
知人から聞いた栄養学の専門医に相談し、あらゆる検査の後この食事療法を試し、整腸剤を摂取した。
１年後、彼は仕事を見つけてスポーツをし始め、その半年後にはトライアスロンに挑戦したとか。

夫はというと完全健康体とは言えないけれど、一時期に比べるとだいぶ良くなってきたと思う。
家には体重計がないから数値ではわからないけれど体重はかなり落ち(洋服サイズはXLからMに)、慢性的な腹痛、腹部の膨張感、鼻詰まり、悪夢、不眠、関節痛は大方改善された。
鬱っぽく無気力だったのが、少しずつではあるが改善されてきた。
体は食べ物からできているって言うけれど、本当にそうだなとつくづく思う。

いろいろな研究結果からも腸内細菌と脳の関連性は指摘されていて、現代の精神疾患の増加にはあらゆるストレスの存在はもちろんだが、食生活や加工され過ぎた食材のせいもあるのではないかと言われている。
小麦は特に遺伝子組み換えや品質改良され過ぎて、グルテンの含有量が昔の小麦の何倍にもなっているとか。

そんな話をしていて知ったのだが、なんと腸内細菌は人が死んだ後でも生き続け、他に寄生できる場所がないか探して移動するらしい。
もしかしてもしかして輪廻転生ってこれのこと…?
魂とか前世とか言うけれど、私たちの体はただの細菌の器なの？
ソウルメイトとかは以前同じ生命体にいた細菌だったとか…?
前世の記憶とかは説明がつかないけれど、そういう説もありなのかもしれないと思った。