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春、桜の花が咲いて散る。それだけの季節。

春、出会いと別れの季節。今年はそれを強く感じた。新しいことが始まる季節。散ってゆく桜の花びらを見ながら感じる。

私もいくつかの出会いと別れを経験してきた。
幼少期、記憶に残っていない小さな頃は何か感じただろうけど記憶に残っていない。
小学校、中学校、高校と卒業式では泣かなかった。涙なんて流れなかった。感動?なぜ?そんなに?と冷め切った目で見ていた。

人に興味がなかった。人が嫌いだった。人と関わりたくなかった。人間なんて辞めたかった。離れられて清々するとさえ思っていた。

卒業して学生ではなくなり大人になって結婚しても年度の終わりと始まりには無縁だった。通りかかった道に桜が咲いていれば「春だな」と思うだけ。

春は桜の花が咲いて散る、それだけの季節。

今年はなんだか違った。
唯一立ち話が出来た同じクラスのママが引っ越した。寂しい。別れの挨拶を出来なかった。後悔。

人に興味がなく、嫌いでなるべく関わりたくなかった私がどうして変わっていったのか。それは追々言葉にしていきたい。

保育園にはもう3年も通っている。あっという間だった。
4月から年少クラスになる我が子。進級にあたって持ち物が増え、準備をしながら成長していく我が子の姿を想い胸が高鳴る。

花が咲いて散る。それだけの季節だったのに。
園庭の桜の木の下で散り落ちた花びらの上を無邪気に走り回る我が子に声をかける。

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