死ぬことと生きること

「亡くなった人」と「生きている人」の違いは?

死生学カフェは
生きること
死にゆくこと
かけがえのないものを失うことなど
生と死にかかわる
多用な課題について
出会いと探求の姿勢を大切にしながら
対話を試みる場です。

死生学カフェのパンフレットから

※写真は、以前の死生学カフェのもの

昨日、哲学生命環境倫理学死生学を研究する静岡大学農学部、大学院教授の竹之内裕文さんが2015年から行っている死生学カフェに参加してきた!

私がこの死生学カフェを知ったのは、二年前の沖縄で地元の大学生に誘われて死生学カフェに参加したことがきっかけだ。その時参加した死生学カフェは今まで50ほどのイベントに参加してきた私の中で一番印象に残っていた。東京ではなく、沖縄という場所だったことも大いに影響していると思うが、自然と涙が出てきて今まで生きてきた自分を少し許せた気持ちになって心が軽くなったことを覚えている。

その沖縄での死生学カフェを主催していた学生が、静岡大学の竹之内教授のそれを参考にしたということで、ぜひ本場の死生学カフェに参加したいと思い今回参加した。

新宿からの高速バスが渋滞で1時間半遅れ、30分遅刻しての参加になってしまった…
うう悔しい、、

が気を取り直して・・・

今回のテーマ
「死者を忘れない」とはどのようなことか?

(テーマは、前回の参加者で
話し合って決めるそう)


このテーマを中心に4つの問いが
あらかじめ提示されていた。

1. 亡くなった人の何を忘れないでいるのか?

2. なぜ亡くなった人のことを
覚えているのか?

3. 亡くなった人についての記憶
生きている人についての記憶は、
どのような点で異なっているのか?

4. 亡くなった人の何を忘れたいか?

この問いは、
Facebookであらかじめ提示されていた↓

特に3の問いは、
個人的にすごくおもしろいと思った。

問いが良いと
思考が深まる感じがして
対話が楽しめると強く感じた!

さとのば大学「問い質」について学んだが、
まだつかみ切れていないからもう一度勉強しようと思った!)



今回は、特におもしろいと思った問い3について考えてみたい。

3.亡くなった人についての記憶と
生きている人についての記憶は、
どのような点で異なっているのか?

「亡くなった人」「生きている人」は、全く違うに決まっているだろう(笑)と思っていが、遠くに住んでいる祖父や祖母、もう一生会わないかもしれないあの人はどうだろう。

遠くに住んでいても連絡を取らなかったり会わなかったら、私の日常にはその人は居ない。だから、「私」という視点で考えたら極端な話その人は「死んでいる」も同然なんじゃないか。

ただ、そのように考えたとしても「生きている人」は、コミュニケーションが取れる可能性があったり、関係性が変わりうるということだ。あくまでも可能性があるということでその可能性を活かすか活かさないかは個人の意思にゆだねられているが…

一方で、「亡くなった人」とはコミュニケーションも取れないし、相互的な関係性を変えることもできない。だから、もう会って話すことができない「亡くなった人」のことをより尊く感じるのではないか。

逆に「生きている人」については、いつかコミュニケーションを取れる・関係性も変えることができると思い、その可能性を放置してしまうんじゃないか。

私の祖父は、私が小学3年生のころに戦争に行ったことを手紙で教えてくれた。そして私が高校生の頃に亡くなった。もう話せないからこそ、直接戦争の話を聞いておけばよかったと後悔している。

人間は当然に与えられている権利を、
いつでも使える状況にいるからこそ、
放置してしまいその権利を失ってから初めて
その権利の尊さや重要性を知るのだ

それは、
むいてあった梨をお姉ちゃんに
食べられてしまった
というレベルから

世話になったと思いながらも
向き合えなかった父親の死というレベルまで
日常の中にゴロゴロと転がっているだろう。

当然に与えられているものだからこそ、
気付かないんだ私たちは。


同じグループの人の個人的な話もとてもおもしろかったが、プライバシーの関係もあり載せることができないので、気になった方はぜひ次回の2020/1/18(土)の死生学カフェに参加してみてほしい。

[ゆる募]
そしてよかったら都内から
静岡まで車で何人かで乗りあって
行きませんか・・・

車は運転できないけど、お金は出すので…
興味がある方はTwitterのDMください~

12/21(土)にも
静岡で哲学対話「真理の源は何か?」
コスコフスキ哲学は何を問うてきたか
5章を題材に
とクリスマス会に参加したいと思っているので
それも興味ある人がいれば詳細をお伝えします!

では!


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