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アラサーの友人関係が難しい

わたしには学生時代からの仲良しグループ6人組の友人がいる。
その友人も30代になると、本当にそれぞれ別の世界で生きてるんだなあ、と実感することが多くなった。

仕事の有無、未婚既婚、子どもがいるいない、
それぞれ住む場所もバラバラだ。

そしてやっぱり、未婚か既婚かで境遇が大きく変わってくると感じる。
仕事しているかどうかも、子どもがいるいないも、住んでいる場所も、結婚が大きく影響してくるからだ。

6人組の中で、独身はわたし含め2人。
4人は既婚。
既婚者4人のうち、2人は子どもがいて、2人は夫婦ふたり暮らし。
夫婦ふたり暮らしの2人は妊活中で、不妊治療の話もよく聞いていた。

そして先月、そのうちの一人から妊娠したと連絡がきた。

不妊治療の末の念願のご懐妊だ。
本当におめでとうと返信をした。


そしてそれと同時に「いいなぁ」とうらやむ気持ちがでてきた。
うらやましがるだけならいい。
他にもどろりとした感情がでてきた。
でてきてしまった。
こんな感情は初めてだった。


4人が結婚したときも、そのうち2人が妊娠して母になったときも、こんな感情は湧かなかった。
むしろ友人の幸せな報告は本当にうれしくて、幸せな気持ちになった。
幸せのお裾分けってこういうことだなあ、なんて思ったりして。

よく、独身者が友人の結婚報告にもやもやするなんて聞くけどわたしの場合は該当しなかったし、
うらやましがるとか、妬むなんてもってのほかで、友人のしあわせを心から喜べるそんな自分でよかったと思っていた。
自分のそういうところが好きだった。


それなのに、だ。

今回は友人の妊娠報告に「おめでとう」と思いつつ、ショックを受けていた。
うらやましさと妬ましさ、自分だけ置いていかれるような寂しい気持ちがどろどろと溢れた。


それまでは他の友人に「おめでとう!」と心から思えていたわけだから
これは自分も子どもが欲しかったのに
子どもを持たないことに決めた、我慢からきたものかもしれない。

※詳しくはこの記事参照



友人の妊娠報告のこの一件で
わたしは「子どもがいなくても、まあいっか」って思っていたわけではなく、
「思おうとしていた」んだなと気づいた。
わたし、ほんとは子どもが欲しいこと我慢してるんだなあ。

妊娠したその子はグループの中でもとくに仲良しな友人だけど、
しばらく会えていなかったので、子どもを持たないことなどはまだ話していない。
(結婚すること、入籍の予定日などは話した。)
今度会ったら子どもの話含め、いろいろ話そうと思っていた。
その子も夫婦ふたり暮らしなので、共通点も多く共感できるだろうし、会ったら励まされるだろうと思っていた。

でもその子が妊娠したいま、子どもを持たないことにしたわたしの話をどうしていいものかためらう。
「いいなぁ」と本音を言ったら、その子は気をつかうだろうし、かと言って「子どもはいいかな」とも妊娠した子の前で言いづらい。



仕事をしてるとかしてないとか、未婚とか既婚とか、子どもがいるとかいないとか、
そんなことぜんぶぜんぶ取っ払って
学生時代のときみたいに、昨日見たテレビ番組の話とか、くだらないどうでもいいことでバカみたいに笑えたらいいのに。

なんて思いながら、一番友人の境遇や肩書きにこだわってるのはわたしだってこともわかってる。
だれが独身でだれが既婚とか、だれは仕事をしていて、だれには子どもがいるとかいないとか。
いちいちそこにこだわるなよ、と思う。
自分は自分だし友人は友人。人は人。
よその家はよその家だと、小さい頃に散々言われたじゃないか。
「アラサーの友人関係が難しい」と書いたけど
難しくしてるのはわたしだ。

きっといまのわたしは自分の人生に悩んでいるし迷ってる。
この仕事をやりたいと思ってやっているのも
子どもを持たないで、いまの彼と結婚することに決めたのも、ぜんぶ自分なのに、
どこか「これでいいのかな」と思ってる。
自分の人生に迷いがあるから、人の人生をうらやましく思うんだと思う。

境遇も肩書きも、取っ払うのではなく
これが自分の人生で、それがその子の人生だと受け止められるようになりたい。
自分の選択には納得して生きていきたいし、
人の選択は尊重したい。


人間関係は川の流れのようなもの
と、どこかで聞いたことがある。
流れて、分岐して、ご縁があったらまた合流するのだそう。

いまはもしかしたら、妊娠したあの子とは流れが分岐したところなのかもしれない。
わたしもあの子もそれぞれの人生を生きて
それでまた、合流できる日がくるといい。

そのときは子育ての話も聞きたいし、
わたしも夫婦ふたり暮らしの生活を話したい。
他にも、行った旅先のこととか、ハマってるドラマとか、最近のあの俳優がイケメンだとか
何者でもないわたしたちになって、終わらないガールズトークにまた花を咲かせようよ。



ああだこうだと書いたけど書いていたら、
そんな日は案外すぐやってくるのかも。と思ってきた。
なぜならこれを書いていたらあの子に会いたくてたまらなくなってきたから。

大親友のあの子なら、子どもを持たないことにしたわたしの痛みも、つらい気持ちも、絶対にわかってくれる。
なぜならこれまであの子にたくさんの相談をしてきたけど、わたしのことを否定したり、味方じゃなかったことが一度もないから。
これまであの子と、泣いたり笑ったりをたくさんしてきた。
いつだってあの子はわたしを大切にしてくれた。

そんな、大切なあの子が妊娠した。
こんなに幸せなことはない。
あの子にも、産まれてくる赤ちゃんにも、
早く会いたいなあと思う。
きっとあの子に似て、とってもきれいで優しい子に育つだろうなあ。


「おめでとう。身体を大切にして元気な子を産んでね。なるべく無理はしないで、いつでも頼ってね。」
いまなら心からそう言えるよ。
どろどろとした感情は、分岐とともに川に流れたのかもしれない。

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