見出し画像

『自分が変われば相手も変わる』って本当だ

結婚したてのころ勤めていた会社で
上司からパワハラに遭っていた時期がある。

我慢していれば
そのうちやむだろうと思っていたら
ますますエスカレートしてきたので

「この人は頭がおかしいんだろうな」

と思っていた。

今思えば
勇気を出してはっきりと

「嫌なんでやめてください」と

意思表示しなかったから
パワハラは続いたんだろうなぁと思う。

まさか何も言い返さない私が
パワハラだと感じていただなんて
上司は微塵も気付いていなかったんだろう。

(パワハラと自覚していて言ってきたなら
人格を疑うけど)

嫌だとか私はこう思ってますとか
そういう一言が言えずに
我慢に逃げたから

上司から

「あ、こいつ話聞いてないな」
とおそらく思われて

話を聞かせようと口調も荒くなり
声も大きくなっていたと思われる。

そんな上司をみて

「頭のおかしな上司」と
私は決め付けて、

「この人は頭おかしいから
 この人の話は聞かなくていい」

「この人に話は通じない。
 何言っても無駄だろう」

そうやって人として尊重もせず
舐めてかかっていた。

上司を"悪者扱い"してたから
上司の態度が悪化していったんだなと
今ならわかる。


これは夫婦関係でも
起こりがちだと思う。

私たち元夫婦も喧嘩をする時は
こんな関係になっていたなぁと
ふと思い出すことがある。

私たちの場合はまるで

私がパワハラ上司で
元夫がパワハラを受ける社員という
構図のようだった。

もちろん、
私にはまったくその意図は無い。

しかし日々
話を聞いていないように感じる夫の態度を見て
理解してもらおうと必死だったことは
覚えている。

わかってもらおうと
必死に声を荒げたり
厳しい言い方をしていた。

その心には

「この人にははっきり
 言ってあげないとわからない」

と、上から目線で
人として信頼するということが
欠けていたように思う。

そんな様子の私を見る元夫の表情は
いつも強張っていた。

おそらくだけど

お互いにお互いのことを
"悪者扱い"していたんだろうと思う。


これはまるっきり
私と上司の関係に
そっくりだと気がついたのは
離婚後、数ヶ月経ってからだった。

我慢した立場と
我慢させた立場を経験して
わかったことがある。

我慢するということは
相手の言動を無意識に
『許可』することになる。

たとえ相手の言動に
心が傷ついても

意思表示しなければ
暴言だと思われていると
相手は気がつかない。

我慢して許可を下ろすと
相手はずーっと
同じ態度を繰り返すことになる。

この仕組みに気がついた時、
とても衝撃的だった。


じゃあ我慢をやめたら
うまくいくのか?と考えたら

少し違和感を感じた。

本当に我慢することが
いやだったのかというと
それはちょっと違うなーと。


本音を言って
相手と向き合うよりは

我慢して
相手を悪者にしてる方が
自分を変えないで済む。

その方がはるかに楽で簡単。

だから毎日我慢をしてまでパワハラ上司を
やり過ごそうと思っていたんだなぁ。

我慢にもメリットって
あるんだなぁ。。。と
しみじみと驚いた。

でもそれは正直、
心がすり減っていって
後々しんどい。

我慢すれば楽できると思ってたけど
長い目で見ると
だんだんしんどくなってくる。

そう気がついてからは

人間関係で
"悪者作り"はやめようと
意識するようになった。


じつは今の職場でも
パワハラだと皆に誤解される
発言をする人がいる。

その方は女性で
入社して30年のベテラン。

だいぶ物言いが厳しく声が大きいので
いつも怒っているように見える。

その女性と組んで
仕事をすることになった人は

心や体を病んで退社したり、
異動願いをだしたりして
辞めていってしまうことで有名だった。

そんな彼女の元で次に仕事を任されたのが
私だった。

上司からの助言は

「あの人からの言葉で
 辛いと思ったらすぐ言ってね」

だった。

その言葉に
ちょっと身構えたのはあったけれど

『今回ははっきりと
 自分の考えを言える
 自分になるぞ!』

という、
心の中で前向きな
ファイティングポーズを取ることができた。

画像1

恐怖や不安は

「かかってこい!」

という心づもりで対応すると
感じなくなると

『ほんまでっかTV』の
植木先生が言っていたのを
思い出した。

まさにその状態に
心をもって行くことができたのだと思う。


30年選手の彼女と組んで
今月で半年になるけれど

厳しい物言いからも
無理難題からも
理不尽な物言いからも

逃げず、恐れず、素直に
自分の考えを言うようにした。

今はできないけれど
できるようになりたいことは

「今は出来ないですが
 できるようにしたいので
 教えてくれませんか」

と素直に伝えた。

やってみないと
できるかわからないものは

「できるかわかりませんが
 やってみます」

と返答した。

改善したほうがいいことが起これば

「こうしませんか」

と、一緒に考える姿勢を見せた。


そうしたらすごいことが起きた。


彼女からパワハラ紛いの発言が
無くなった。


しかも

「ありがとね」
「すみません」
「よろしくね」

と声をかけてくれるようになった。

周りもびっくり。
私もびっくり。

気がついたら
彼女との会話に
身構えることがなくなっていた。

なんとなく
彼女もそう感じてくれている気がすると
感じられるようになって
嬉しくなった。

コミュニケーションがうまく回り出した。

上司はその様子を見て

「なんかあの人変わったね。
 mimariさんをあの人に付けて
 ほんとよかったよ〜」

と言ってくれた。

自分が変われば
相手も変わるって
本当だったんだ。

離婚後から自信を無くしていた
自分のコミュニケーションに
自信が持てるようになった瞬間だった。


今思えば、

結婚していた時の私って
未熟だったんだなって
素直に思う。(拗ねてない)

嫌な人から逃げて
ますますことを大きくしてた。

自分を客観的に見ることが
下手くそだった。

けれど、辛い出来事が起きて
自分に絶望して
変えよう、成長しようと思えた。

本当に人生には
無駄なことは無いんだなって実感した。


今は
パワハラも離婚も
経験してよかったなーと思ってる。

そのおかげで
揺るぎない経験と知恵を得て

自分の成長に
喜びを感じられるように
なったのだから。



読んでいただきありがとうございます。 サポート励みになっております。