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はじめに。用語解説など。

そもそも興行収入とは、どのように求められるのでしょうか。今回は、その計算式と、各用語の解説、および「興行収入を見守りたい!」の情報の扱い方に関して、ご説明できたらと思います。

① 興行収入の計算式とは

マーケティングの基本に立ち返ると…

★売上=頭数×単価×頻度

ですね。コンビニで例えると、#見守り太郎ひとり(頭数=1人)が、120円(単価=120円)の缶コーヒーを、朝と夜に2回(頻度=2)買ったとすると… 240円=1人×120円×2 となりますよね。これを映画興収に置き換えると…

★興収=動員数×単価×頻度

となります。ここからややこしくなりますが笑、初土日(オープニング/以下OPと略します)興収と、最終興収に分解すると…

★最終興収=(OP動員数×OP単価)×伸び率×頻度

となります。さらにOP動員数を分解すると…

★最終興収=(OP座席数×OP稼働率×OP単価)×伸び率×頻度

さらにさらに笑、OP座席数を分解すると…

★最終興収=(OP館数×OP平均キャパ×OP平均回数×OP稼働率×OP単価)×伸び率×頻度

となるわけです。ご安心ください。説明いたしますので笑。

② それぞれの用語とは

先ほどの計算式に登場した用語の意味を見ていきます。

★最終興収=(OP館数×OP平均キャパ×OP平均回数×OP稼働率×OP単価)×伸び率×頻度
・最終興収
 文字通り、この作品の最終的な興行収入のことです。
・OP館数
 公開時の館数(あるいはスクリーン数)のことです。
・OP平均キャパ
 全国津々浦々の映画館で公開しているわけですが、
 その劇場の最大スクリーンで上映している場合もあれば、
 結構小さめのスクリーンで上映している場合もあって…
 それらを平均したときの、
 1回の上映あたりのキャパシティ(座席数)のことです。
・OP平均回数
 全国津々浦々の映画館で公開しているわけですが、
 1日に8回上映する劇場もあれば、
 4回しか上映しない劇場もあって…
 それらを平均したときの、
 1日あたりの上映回数のことです。
・OP稼働率
 上記の(館数×平均キャパ×平均回数)に対して、
 お客さんをどのくらい動員できたかということです。
 100劇場で、平均100席のスクリーンで、
 5回上映したとして(100×100×5)、
 5,000人を動員したとすると(5,000÷100×100×5)、
 稼働率は10%となります。
・OP単価
 映画興行の面白いところなのですが、
 作品によって単価が異なるのです。
 ティーン向けやシニア向けの場合、
 あるいは毎月1日などは、
 各種割引券の影響で単価が安くなったり… 基本的には、興収÷動員数で求めます。
・伸び率
 OP興収に対して、最終興収に至るまでに
 どのくらい伸び代があったかということです。
 OP興収が2億円で、最終興収が10億円だとすると、
 伸び率は5になります(10億÷2億)。
・頻度
 これも映画興行の面白いところ。
 例えばハイエンドアニメやアイドル映画は、
 1人のお客さんが何度も劇場に足を運ぶので、
 頻度は高くなることが多いです。
 逆に1人あたり1回しか見ないけど… 多くの人が見る映画もありますよね。
 なかなか計算できない部分ですが、
 大きくはリピート率と捉えてください。

③ 「興行収入を見守りたい!」の情報の扱い方とは

★最終興収=(OP館数×OP平均キャパ×OP平均回数×OP稼働率×OP単価)×伸び率×頻度

上記の数式に沿って考えいくわけですが、興行収入を見守りたい!から得られる一次情報は以下の通りです。

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テネットで見ていくと…

販売数:133,474席
座席数:542,389席
回数 :3,993回
館数 :271館

となります。ここから以下を割り出します。

OP平均キャパ:上の「座席数÷回数」です。
OP平均回数 :上の「回数÷館数÷2日」です。
OP稼働率  :上の「販売数÷座席数」です。

ただし、OP館数とOP単価は、興行収入を見守りたい!からはわかりません。これに関してはまた後日ご説明します…汗。

まとめ

長々となりましたが、このような形で、用意した座席に対して、どのくらいお客さんが動員したか…が見える化します。次回は、テネットを参考に、より具体的にご説明できたらと思います。ではまた!

#見守り太郎

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