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バルセロナで感じた異文化への態度

 こんにちは!今日は日頃感じたバルセロナにおける異文化への態度について書いていこうと思います。

 この異文化への態度というのは、もちろん国や地域ごとに一般化できることは、よほどの量的調査を行わなければいけないと思いますし、この態度というものは、場面や相手、そして個人によって異なることは言うまでもないと思います。そういった前提で、僕個人の経験をノートしておこうと思います!

 僕がバルセロナへ来る前に感じていた統計上でイメージしていた多文化社会と、実際に来てみて感じた多文化社会は少し異なりました。と言うのも、統計上は中東系やアフリカ系、そして中国系が街中でよく見るイメージでしたが、実際は比較的ラテン系あるいはヨーロッパ系がほとんどのように感じます。

 もちろん、地域差はあって、僕が通っている語学学校の近辺は、移民のバックグラウンドを持つ人たちが多いように思います。

 さて、彼らあるいは僕たちと言ってもいいでしょう。スペイン人の僕たちに対する態度はどうでしょうか。

 僕もまだ到着して1ヶ月も経っていないので、そこまで関わることができているスペイン人は少ないですが、やはり観光地なだけか、外国人に対する態度は寛容的なようにも思えます。これは、論文にもみられたように、移民送出国としてのバックグラウンド、そして間文化主義的社会を形成してきた移民政策の影響があるのかもしれません。例えば、飲食店や僕が通っているカポエイラでも、特になんの隔たりや視線もなく、接してくれます。電車の中でも、煙たがることや視線を向けることもなく、生活することができます。

 一方で、移民同士はどうでしょうか?語学学校では、僕が接する人の仲に限ったことですが、中国人に対する批判は少なくないように思えます。初め、僕のことを中国人と思って、冷たく接したあと、日本人とわかるとフレンドリーになることが、実際にありました。

 よく日本人の意見に、「Chino(チノ)」と呼ばれることを嫌がることがありますね。「Chino」はアジア人に対する差別として使われる、と目にすることがあります。「Chino」と言って、差別的な言動をすることは、もちろん人種差別として捉えることができるかと思います。しかしながら、「Chino」という言葉に対して、日本人が「No! Japanese!」と言い返し、なんで中国人と間違えるのかなぁ、嫌だなあ、と思うことは何だか違和感があります。それは、日本人としてのアイデンティティを傷つけられたくない、という感覚から来るものかもしれませんし、あるいは、中国人に対して我々が持つ人種差別が露見しているのかもしれません。

 自国社会における外国人への態度は、比較的寛容なものがあるかもしれませんが、いざ自国外の社会で生活するとき、外国人同士の態度というのは、共通項を見出すことも可能でありながら、その差異も見出してしまうことにも気をつけたいところですね。

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