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水の流れが壁を破壊し、周囲が水で満たされる。光はない。深さを図るのも飽きるぐらいの深海だ。頼れるのはセンサーとライトのみ。慎重に外へ出ると、カメラが揺れの原因を捉えた。矢のような頭部と、それに比して細長い胴体。胴体は無数の+がつながったような形状だ。「やってくれたな、魚骨野郎」
あの日は私の命日だし、生まれ変わった日でもあった。しみったれっぱなしの人生送るくらいなら人間辞めた方がマシだって、あの時も今も思ってる。若い時ってそういうものでしょ?実際そうなっちゃった人はあんまりいないだろうけど。頭の中にいるサイコ野郎も、それはそれで退屈しないから別にいい。