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福岡県のお仕事が決まった経緯

4月9日(火)
朝、目が覚める。毛布にくるまって小鳥の声を聴く。幸せ…。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
少し庭仕事をする。楽しい。

カカオにご飯をあげる。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。

カリフォルニアで暮らしているモラー直子さんからメッセージが来た。
11月からベトナム、タイ、ハワイ、フィラデルフィアにいて半年ぶりにカリフォルニアの山の家に帰ってきたそうだ。相変わらずスーパーアクティブだ。
今期の絵本のスケジュールについて話す。

スパイスたっぷりのカレーを作る。

複製画を額装する。

昨日の日記に書いたように、Rさんからいただいた質問の ”福岡県 出産・子育て応援ギフト事業のメインビジュアルを描くというお仕事が私に決まった経緯” を書こう。と思う。

そのお仕事についてはこちらから。

Rさん、素敵な質問をありがとうございます♪


昨年、9月の初めに電話がなった。
東京からだ。知らない番号。出てみる。

「突然お電話しています…。」

ソフトな声色の男性は、R社のSさんと名乗られた。

そもそも ”出産・子育て応援ギフト事業” は国の事業だ。参画に名乗りをあげた都道府県が行っている。昨年、福岡県も参画することにした。それで、いくつかの会社が県にプレゼンをした。その中の 1社が R社の Sさんたちだった。プレゼンに通ると大きなお仕事になる。

Sさんたちのチームは最初、別のイラストレーターの方の絵でプレゼンする予定だった。ただ、統括のSさんが「メインビジュアルはイラストレーターさんではなくて、作家さんでいきたい。」と強く思い、プレゼンの日が迫る中、福岡県の作家さんを色々調べたそうだ。そして、私を見つけてくれた。

Webサイトからメチャくんたちの絵を引用してプレゼン資料を作られた。プレゼンまで日数が少なく、いろいろな事情もあり、私には話さないままプレゼンに挑んだということ。「プレゼンに通ったら、さかいみるさんに改めてオファーしよう…。」と考えていたそうだ。すごい。

そして、R社がプレゼンに通った。
県がメチャくんのビジュアルをものすごく気に入ってくれたということだった。

そのあと、緊張しながら私に電話をくださった。挨拶のあと最初の一声は

「いま、日本にいらっしゃいますか…?」だった。

以前、年に 1、2度、3週間くらいネパールに渡航していたからだと思う。

何も知らない私は、ぽかん としていた。ボリュームの大きさにピンときていなかった。ちょうど絵本のラフを描いていたところだったので、お引き受けできるかな。いつが締め切りかな、何点くらい必要なのかな。と、ぼんやり考えていた。その ぽよんとした雰囲気に Sさんは「断られたらどうしよう…。」と、ドキドキしたそうだ。

お話を聞いているうちに、素敵なお仕事だ。ぜひ描きたい。と、思った。なので、

「お引き受けします。」と、言った。すると、

「あ〜〜、よかった〜〜。」と、Sさんが本当に ほっとした様子でおっしゃった。

そして 9月末に、打ち合わせのために、東京本社、大阪支社、福岡支社から R社の方たちが、遠賀まで来てくださった。

メインビジュアルの、窓から外を眺めているメチャくんたちの絵は、実は、絵本「ながれぼし」の 1場面をもとに描き下ろしている。そのページがプレゼンで使われていたのだ。

「ながれぼし」は冬のお話。事業のスタートは 4月。メチャくんたちの洋服をノースリーブにして、お部屋の中は赤ちゃんがやってくる感じに。さりげなく福岡名産の あまおうイチゴと八女緑茶も描いた。

大きな木のお家に集まってきているメチャくんたちの絵は、眠りにつく前に ふっとやってきたイメージを元に描いている。完全に眠ってしまう前に ガバッと起き上がり、枕元にいつも置いてあるクロッキー帳に走り描きした。

という経緯だったのだ。続きは先日の note「お仕事について」に書いてある。


夕方、アットホームはりきゅうひの の日野先生が治療に来てくれた。いつものように背中、腰、足、肩、首、腕に鍼を刺してゆく。アレルギーは相変わらずだが、ぐるぐる目眩が起きていないのは日野先生のおかげだ。本当に助かっている。

日野先生を見送ると、買い物から帰ってきたばかりの ごはんさんがお庭にいた。

「こんにちは〜。」と、あいさつをする。すると、

「はい。重いよ。」と言って、袋を渡してくれた。覗いてみると、まるまるした立派なお芋が どっさり入っていた。

「まだこんなに立派なお芋があったの!?」と、びっくりした。そして、とてもうれしかった。

家に戻り、カレーが入ったお鍋をお裾分けに持ってゆく。物々交換みたいだ。

いつもの除去食を食べ終えて片付けていると修一郎が起きてきた。

「にゃーにゃー」と、言いながら、カカオが帰ってきた。新しいキズがある。薬を塗ってやる。抱きあげて「ケンカしちゃダメよ。」と言う。「にゃー。」と言った。ごはんさんが見たら、「カカオ、満身創痍。」と、難しい言葉を使って言うところだ。

夜、庭に出る。星が瞬いていた。久しぶりに星を見ているような気がする。可愛いな。白く楽しそうに輝いている。手を振る。星が笑ったような気がした。夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。

今日もいい一日だった。

絵本「ながれぼし」の一場面。
事業のために描き下ろした絵。
ロゴや文字がレイアウトされてポスターやチラシになった。
寝ぼけながらクロッキー帳に走り描きしたスケッチ
こうなった。
樹の葉と草原はアクリル絵具で描いて、
あとはPhotoshopで描いたものを合成した。
ロゴや文字がレイアウトされてカタログやWebサイトなどになった。
カタログの表紙
カタログの裏表紙
Webサイトのトップページ

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