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かわいくて、心地のいいくり返し 〜上野リチ展〜

先日「上野リチ展」へ行きました。
平安神宮の大鳥居のすぐ隣にある、京都国立近代美術館で、いまやっているデザイン展です。


私は上野リチさんのことを知らなかったんですが、前に一緒に働いてた先輩が誘ってくれて、一緒に行きました♫


上野リチさんはウィーン出身のデザイナーさんです。
なんで「上野」かと思ったら、日本人建築家の上野伊三郎さんと結婚したからでした。
京都に長く住まわれていたみたいです。
お二人が出会ったのは、1924年のウィーン。
その頃にヨーロッパからはるばる東の果ての日本へ移り住むって、勇気のある女性だったんだろうな。
ラブストーリーも想像しちゃう♡

多くのリチさんのデザインは、花や木々、フルーツ、鳥など自然の中のものをモチーフにしていて、カラフルでかわいい。
壁紙や、洋服の布地、小物入れなど、バリエーションに富んだ展示でした。

いま着てもきっとお洒落な服や、いまもどこかで売られてそうなアクセサリーがならんでいて、本気でかわいいデザインは時代を超えるんだなぁ…
なんて、思いながら鑑賞しました。
細かな装飾や細い線は、フミヤさんのあの絵やあの絵やあの絵に、通じるものがあるような気もしたり。


朝日新聞のYouTubeで、展示の一部がコンパクトに観れました。〈1分47秒〉 ↓


せっかくなので、美術館のコレクション展も見ようと階段を登って、上の階へ。
そこで、大きな窓から見えたのは、大鳥居!

えっ、鳥居のはしっこに、こんな飾りが彫ってあるんだ!

はじめて大鳥居をてっぺんと同じくらいの高さから見て、美術館なのに若干テンションが上がってしまいました。


コレクション展は、すごいですよ。
いきなりシャガールが3枚観れます。


それを上回ってすごい、個人的な発見もしました。

私は雑貨屋さんで布地などを見ていて、
模様っていったい何だろう?
と、思うことがありました。
へんかな 笑
なんで同じかたちを繰り返すのだろうと。

テキスタイル・デザイナーさんは、長年デザインを手がけられて、答えを持っているんですね。

コレクション展の作品群に添えられた、ある日本人のテキスタイル・デザイナーの方の言葉を読んで、
なるほど〜。そういうことか!
と、もやが晴れました。


「パターンには語りがある。
絵画のような強いメッセージはないが、ひとつのかたちは繰り返すことで曖昧になり、リズムが生まれ、それは心地よさとなる。」


ちょっと違うかもしれませんが、だいたいこんなことが書かれていました。
デザイナーの方の名前も覚えられなくて、ここに記せず、すみません。

もし黒いワンピースのおなかのあたりに、大きな白い丸がひとつだけ描かれていたら、それはものすごく強いメッセージを発すると思うんです。
心がザワザワしてきて、不穏な気持ちにさえなるかも。

でも、白い丸がもっとずっと小さく、繰り返されて、全体に広がっていたら…
かわいいドット柄のワンピース♡

テキスタイル・デザイナーさんの言葉は、アートとデザインの違いについて語っているようにも受け取れました。


誘ってもらって、たまたまこのデザイン展へ行き、時間があったからコレクション展も観てみたというふうでしたが、大収穫でした!

リチさんのグッズも先輩よりいっぱい買っちゃったし 笑


あぁ〜、はやく三次の「藤井フミヤ展」にも行きたいな♫



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