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飯塚幸三被告への検証(上級国民?

今年の夏は夏だった記憶があんまりない。そもそも緊急事態で夏らしい事が殆ど出来なかった上に長雨で「おいおい・・・また梅雨かよ」って感じだったので。

気が付いたらもう秋だ。朝夕の気温が下がってきて・・・あれ?ついこの間に衣替えやったのに、もう秋冬モノ出す時期になってくるの?

こういう風に時間って過ぎ去ったものは早く感じる。だから先送りにしてるものは気をつけなさいよ。DVDレンタル返し損ねるだけで数千円飛んだりするんだから


今回は《池袋暴走事故》で一審が終わった飯塚幸三被告の検証ならびに「事件」の検証。犯罪心理学はアタシの専門とは少し違うから心理学的なモノは少ないかもしれないけどね

まあ事件に関してはみんな知ってるわよね。暴走した結果に死傷者多数出た「事件」だよ

ただ、なぜにその場逮捕されなかったのか?コレが不思議でしょうがない

同時期にこれより小規模の事故を起こした同じ年齢くらいのおばあちゃんは速攻で逮捕されたのにね

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事故現場に相応しくない人物が少なくとも二人いた

「警視庁刑事部長」及び「内閣情報官」の二名。この人物をわざわざ現場に呼びつけられるくらい飯塚被告の地位は高い

この中村という刑事部長は強姦事件のもみ消しもしただろうと黒い噂が出ている人物だが、まあそれは横に置いといて・・・こんなに地位が高い人間が現場の所長以下に「何らかの言伝」をしたのが推測されてしまう

ではないと、こんな重大事件で逮捕しない理由が無い。「逃げる可能性が低かった?」他の事故事件でそんな人間が幾らでも逮捕されてるんだがね

結局、自宅起訴という事になってしまった。閉ざされた快適な自宅で裁判への策を練り続けたわけだ


飯塚被告の言い分は初志貫徹だ

「車(プリウス)のブレーキを踏み続けたが効かなかった。自分は悪くない。車が悪い」

なーんかどっかの総理大臣と都知事と思考が似てるなぁ・・・と思ったらこの飯塚被告も上級官僚出身で、「都合の悪い事は聴かない謝らない」が染みついているようだ

これは官僚に特に多い傾向だが「前例を覆すような、または非を問われるようなことを否定し続ける」傾向が強い。古くは日本四大公害(水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく)から、最近では肝炎訴訟など10年20年国の責任を認めず最高裁まで争う姿勢を崩さない

確定した所で当時の責任者はみんな引退して天下りしてのうのうと暮らしてるわけで、断罪が出来ず被害者の方々や親族などは浮かばれないとも思うよ

まあ確かに裁判になる前に謝ってしまったらアメリカでは敗訴濃厚になってしまうので、そういった習慣が裁判対策としては必要なのかもしれないが。


ただ、プリウスと言う主力商品にケチを付けられたトヨタ自動車は黙っていなかった。きちんと全てを精査し、飯塚被告の主張に正面から反論している。当然だろう。欠陥品だったら同じ事故が多発してなければおかしい訳だし、たまたま故障したって事でもないと。

飯塚被告の陣営にスバルの検査技師が混じっていたようだが、その技師が裁判途中で辞退している。おそらく車に何の異常も見つけられず、トヨタが全面的に介入してくる形になってしまったので叶わないと見たのだろう

トヨタのプリウスにEDR(イベント・データ・レコーダー)という機能が備えられていたからです。

 EDRとは何か。それは交通事故などで、クルマに大きな衝撃が加わったとき、その瞬間のクルマの状態を記録するという機能です。

 具体的に言えば、エアバッグが作動するような衝撃を受けると、その瞬間のアクセルやブレーキの操作状況、エンジンの回転数、車速、ギヤポジションなどが記録されます。電源が失われても記録は消去されません。

 つまり、EDR機能のあるクルマが交通事故に遭えば、その後、クルマのコンピューターを調べると、運転手の操作状況などがすぐに判明してしまうのです

ニュースポストセブンより抜粋

EDR機能によってトヨタは絶対的にブレーキなんか踏んで無いぞ?と主張が出来た。ココでもう殆ど飯塚被告の勝ち目は無くなったが最後まで「車が悪い」と言い張ったのはやはり先述の通りに「上級官僚プライド」が許さなかったのだろう。弁護団もお手あげだ。正直アタシが弁護士だったらこんなもの一生遊んで暮らせる金が貰えない限りはやりたくない。

「悪い事をしてしらばっくれている」形の被告を分かって弁護したなんて、後々の自分の弁護士業にマイナスになりかねない(もしかしたら同じような都合の悪いお金持ちから依頼されやすくなるメリットが有るのかも知れない)


裁判が進んで検察側の求刑は「禁固7年」

過失運転致死としては最高の重さを求刑してきた。この意図としては検察として「飯塚被告が全く反省していない」「世論が全く許していない」「原告側が救われていない」のが大きいだろう

高齢だけに懲役は流石に出来ない。収監すら怪しいとか思うかも知れないが、同年齢くらいで収監されている事例は幾らでも有る。むしろ禁固だと懲役の労働時間に何もせずに牢室の中で何もせずに座っていなければならない

暇と言うのは非常に辛い。スマホもテレビもない。飯塚被告がどれだけ「上級国民」であろうがVIPルームなんて無いんだ。苦痛だろうね。特別な病院は大金出せば匿ってくれたり、コロナでも優先的に見てくれる病院は・・・あるだろうけど。刑務所はソコまで杜撰ではない

あと、求刑の3割引きくらいが判決で出てくることは多いが、この場合3割引いたところで「執行猶予」の対象にはならない。執行猶予は「3年以下または50万以下の罰金」にしか付与することは出来ない

検察が執行猶予も許したくないと言う意思表示をした形だ


一審を終えて禁固5年、当然、執行猶予もついていない

「判決に納得するなら、責任と過失を認め、遺族に真摯に謝っていただきたい」

と裁判長は仰っているわけだが・・・今後の事をアタシは知人の弁護士と話してみた

「自宅起訴って訳で最高裁まで恐らく禁固は避けられないだろうが1年半~2年は家に居られるだろう。その間に病気が悪化とか何かしたら・・・病院で一生過ごせるかも知れないな」

と、最後まで争うのではないか。と考えていた。アタシも正直そう思っている。残念だが最後まで自分の過失を認めなかった人間が簡単に変わるとは思えない

原告側が「争うのが目的ではない、どんな判決が出ても一審で終わりにしませんか」と言ってきたときに飯塚被告もそうする意思を見せていた記憶が有るのだが・・・今後に注目したい


なお、「上級国民の証」である「瑞宝重光章」は「勲章は3年以上の実刑ではく奪される」規定になっているので、結審したらこのままでははく奪される形だ

旧通産省工業技術院上級官僚だった飯塚被告だが今回の裁判はその大元すら飯塚被告の味方には成らなかった

「天下のトヨタと飯塚さんのどちらを選ぶか」で飯塚被告は切られてしまったのだろう。この裁判によって殆どの知人の官僚やお偉い方々から「縁切り」をされてしまっただろう飯塚被告

アタシは実刑よりも「仲間だと思い込んでいた上級官僚などを大量に失ったであろう事実」が飯塚被告には一番重いのではないだろうかと思う


アタシは思う。日ごろから強弁していて自分の立場を傘に他人を否定批判し続けている人間は躓きや過ちを犯してしまった時に「断罪される」可能性が高くなるだろうと。「安っぽい正義」とか言われるだろうが、当人たちが「都合のいい正義」を振りかざしてきた結果、「安い正義」に潰されてしまう事が起きてしまうのだと。

DaiGoとか宮迫とかが最近の事例だ。彼らはもうTVには出ることは出来ないだろう。狭い世界で一部の信者に支えられながら世間から白い目で見られながら自己満足として「結局、金こそすべて」と言い張りながら活動していく姿は・・・本当にひどい世の中になってしまったと思う

なぜ彼らが一部の人間に支持されてしまうのか、それも含めて今後書こうかと思っている

「金持ち喧嘩せず」ってことわざがある様に、本当に充実している人間は他人に攻撃しない。強弁する人間の自己肯定感が低すぎるとアタシは思っている。もしかしたら飯塚被告も自己肯定感が低かったのかも知れないね

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