見出し画像

小学校からの呼び出し

 小学校から迎えの要請電話が来た。その日は在宅勤務だったのだが、仕事で動画を見ており、電話をすぐ取ることができず、職場にも電話をいただいたらしい。同僚から、電話に気が付かないならメールで、と思ったらしく、私が業務上見るであろう全てのメールアドレスに連絡をくれた。

TITLE:【※至急確認】星野さん、小学校から電話です。

 実際には小学校に電話をして状況を把握したのだが、小学校の先生からの電話も、同僚からのメール本文も内容は同じで、「息子が怪我をして泣いているので迎えに来て欲しい」という内容だった。よくよく落ち着いて読んでほしい、息子が「怪我をしたので」迎えに来て欲しいではない。怪我をして「泣いているので」迎えに来て欲しい、だったのだ。

 実際迎えにいってみると文字通りだった。下校中に転んで泣いているのを巡回の先生が発見。保健室へ連れ帰って手当てをする。傷自体は大したものではなかった。手当て後先生は帰宅を促したのだが息子は堰を切ったように泣き出して、「もう歩けない、帰れない」と言ったそうだ。それで私に迎え要請が来たらしい。

 小学生男子だと転んでもころっと次の瞬間にはケラケラ笑っているようなタイプもいるようだが、息子はどちらかというと石橋を叩いて渡らないタイプである。膝を擦りむいたのはいつぶりだろうか。本人は帰宅後もすっかり意気消沈してしまい、ぐったりとしていた。泣き疲れたのかもしれない。

 ランドセルも板について、すっかりお兄さんらしくなったが、まだまだ7歳児のメンタルとはこんなものなのかと実感した出来事だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?