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謎の発熱に悩まされながら考えたこと

12月初旬、もっと言えば11月末からだったのかもしれない。
元来そんなに風邪を引かないタイプだったが、久しぶりに、しっかりと体調を崩した。
とにかく疲れる、動きたくない、食欲がない、そして微熱が下がり切らない。
どうやら「伝染性単核球症」というものになったらしい(確定診断はこれから)。
現在進行形で治療中だ。


※途中、仕事に対する愚痴等も含まれていますので、不快な方はUターンお願いします。(ごく普通の会社員です)
※同じ症状で悩む未来の誰かの参考になれば…と思い書きましたが、あくまでも個人的な実体験でしかないので、ご承知おきいただければと思います。


事の始まりは、先々週の水曜日。
リモートワークの終業後、PCを切りベッドでゴロゴロしていると、
「あれ、なんか寒い……これ普通の寒気じゃない……」
と感じて、急いで体温計に手を伸ばした。
結果は「37.3℃」。完全な発熱とも言い切れないけれど、確実に平熱ではない体温だった。
すぐ食べられる、温めるだけのコンビニおでんを食べ(コンビニって偉大……)、常備していた市販薬を飲んですぐに寝た。就寝前は37.6℃まで上がっていた。

翌朝、ひとまず37℃にまで下がった(?)ので、リモートワークを開始。
昨晩発熱した旨を上司に伝えたものの、ちゃんと読んでいないのか、その点に関しては完全にスルー。悪気は無かったのかもしれないが、正直、あげたアラームを拾ってもらえないのは、弱った心身にかなりこたえた。
大人なので()仕事はしたけれど、どこか仕事を回す道具のように思われている気がして、やるせなくなった。(心配しなくても良いから状況を理解したのかどうかだけでも教えてほしい。笑)

翌朝は36℃台になっていたので、ひとまず出社したものの、帰路につきながら体温の上昇を感じ、測ると37.7℃にまで上がっていた。
日中は割と普通だったので、PCを切ると熱が出る病気にでもかかったのかと思うと、なんとも言えなくてどこか笑えた。(笑えない)

大した発熱でもないのに市販薬が全く効かないので、これはもう完全に心因性のものだと思った。
思い返せばここ数ヶ月、いやここ一年ほど、残業は毎月協定で定められた40時間ギリギリがデフォルトになっている。やむを得ず60時間を超える月もあった。
もう気持ちの面でも疲弊し切って、ボロボロだった。
しんどくて、やるせなくて、母親や恋人に泣きついたことも一度や二度ではない。(たくさん困らせてごめん。)

職場の人に「大丈夫?」と聞かれたら「大丈夫」と答えるしかないし、無理しないでねと言われても(そう言うしかない気持ちはわかるが)、デフォルトで無理な勤務を強いられている(無言の圧)ので、どのような状態が「無理をしていない」と言えるのか、いまいちよくわからなかった。
そこも含めて自己管理をきちんとしろと言われてしまえばそれまでだが、そんな余裕、あるわけがなかった。


何日経っても、微熱は下がり切らなかった。
日中は36℃台に下がるものの、とにかく夕方から夜にかけて徐々に上がって37℃台後半、酷いと38℃台に到達する。休日丸一日家で大人しくしていても、その状態は変わらなかった。
さすがに心が折れた私は、週明けの出社予定を放棄し(=上司の許可を得てリモート勤務とさせてもらい)、実家に帰ることにした。

状況をようやく理解した上司からは、すぐに病院に行くように指示があり、ここで私は初めてこの症状で受診することになった。
最初の異変から、6日目のことだった。


約一ヶ月ぶりの実家は、温かかった。
有難いことに、実家の近くは医療機関もそれなりに充実しており、住みやすさを実感した。
こんな時期なので仕方ないとは思いつつ、発熱したと言うだけで焦られてしまうのは少し悲しいものがあったが、新型コロナウイルスの抗原検査はもちろん陰性だった。
原因不明の微熱は、ひとまず解熱剤を処方してもらって様子見となった。

解熱剤は一時的に効くものの、それで慢性的なこの症状が治ったのかと言われると、そうもいかなかった。
通院から2日後、過去最高の38.4℃を記録し、激しい倦怠感もあったため、翌日に再診を受けることにした。

簡単な血液検査を受けると、白血球の値、炎症反応の度合いを示すCRP値が基準値よりほんの少し高いことがわかった。
念のためCT検査を受けた方が良いと、別の病院を紹介され、結局その日のうちに病院をはしごすることになった。(ここでもまたPCR検査を強いられ、待機時間が長かった…。仕方ないけど。。)
人生初のCT検査を受け、午前中とは反対の腕から再び採血をされた。
そしてCT画像から、肝臓と脾臓にかなりの腫れがあると告げられた。
血液検査の詳細結果が分かる翌週に再度通院する予定となったが、その日の夜、肝機能の数値に異常があるのですぐに来てほしいと病院から電話があった。
結局翌日にまた通院することになった。
いよいよ、なんだか只事ではなくなってきているのを感じた。


翌日、診察時に説明を受けた疑わしい病名は、「伝染性単核球症」という耳慣れないものだった。
検索するとちょっと如何わしい(?)異名が出てくるので、あまり対外的に明言したくない病気だったが、要するに、殆どの人は子供の頃に自然とかかるウイルスに大人になってからかかり、免疫が落ちている状態で発症して悪化した…というもののようだ。

ここからさらに別の病院を紹介され、精密な血液検査をちょうど受けたところなので確定診断は出ていないが、この病気を調べて出てくる症状が自分のそれとかなり一致するので、おそらくはこの病気なのだろうと思っている。

noteでも、この病名を検索すると、体験記を載せている方が何人かいらっしゃる。
すぐに命に関わるような大病ではないものの、何回も検査を受けないと辿り着かない病気だったため、仲間がいることはなんだか心強かった。


…と思いながらつらつら書いてきたが、まだ確定診断が下りていないのでなんとも言えないところもある。
現時点で少なくとも言えるのは、この病気は地味にしんどいということ、ただの微熱と侮らずに病院に行って大正解だったということ、そして自分自身の体力、気力、免疫力がガクッと落ちているということだ。
(実際、免疫が落ちたところで別の細菌に感染し、喉の痛みが酷くなってしまった。そして何もしていなくてもとにかくものすごく疲れる。)


問題なのは、明日からの勤務。
中途半端にリモートワークが出来る環境ではあるので、仕事はできないことはないが、医師からは「とにかく出来るだけ安静にしてね」「リモートであっても仕事はあまりおすすめできない」と言われている。医師ならそう言うものなのだろうけれど。。

昨日、通院で明日休むという話をした時、直属の上司は「明日は一日中かかりそうなの?」と聞いてきた。
悪気は無いのだろうけれど、それは「午前か午後だけでも出られないの?」という圧にしか感じられなかった。
実際、大きな病院の初診は一日がかりだったけれど、それはここ数日何度も検査を強いられている病人に対するコメントなのかと耳を疑ってしまった。
信頼していただけに、ここ数週間でその信頼度が自分の中で下がってしまったことが地味に悲しい。

安静にして回復しても、年明けからは本当に忙しいと、上からは(病気に関係なく)何度も何度も脅されている。きっと年度末に向け、これまで以上に厳しい勤務を強いられるのだろう。
そして私の担当業務は年度初めから6月頃までが繁忙のピークなので、またノンストップの日々が続くと思うと憂鬱で仕方がない。

これまでの勤務が耐えられなくて体調を壊したのに、これからそれ以上のことを求められると思うと、疲れて折れてしまった心はもう元に戻せないと感じている。
そこまでしてやりたい仕事なの?と聞かれたとして、私は口が裂けても「イエス」だなんて言えない。
正直、体調に問題がなかったとしても、他のチームメンバーも同じ気持ちのような気がする。

じゃあ他にやりたいことがあるの?と聞かれると明確に答えられないので、私はまだ転職してはいけないのだろうと思っている。
だけど、心身が悲鳴を上げているのも紛れもない事実。
自分にとって大切なことは何なのか、出来るだけ早く考えないといけないと思う。

現状原因不明の熱に悩まされながら、私はぼんやり、自分の人生を見つめ直している。

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