見出し画像

G検定の受験直後に感じがちあるあるの話。

先日2020年#2のG検定が行われました。
試験後のツイートを覗きに行ったら過去最大数の感想ツイートが溢れていて、
その大喜利感の面白さに今回の半額受験の効果をひしひし感じたと同時に
裾野が広がることでG検定独特?な『問い方』に苦しんだ人も多かったのかなと思いましたので、個人的な雑感を残しに来ました。

いつも通り、合格方法のノウハウ記事ではなく余談集ですので、
そこのところはご了承ください。
今後受験される方に、軽く事前に知っておいたら心積もりとして役立つかも?
くらいのイチ受験者のあくまでも個人的な感想です。

G検定は難易度の高さから落ちたと思ったとしても基本的なことが理解できていれば合格できていることが多い。

これは合格率の高さからも伺えます。なので、あれ?受かってたぞとあとでびっくりされる方が多いのがこの検定のひとつの特徴だと思います笑

AIの分野は学べば学ぶほど深く深くなってきてしまうので、

・試験対策にどこまで深ぼるかある程度自分で裁量を決められる力
・欲しい解を自主的に見つけにいく力
・視点を変えるちょっとした閃き力

など、『自分で考えてみる』的な「思考法」を出題者側が求めているからこそ、あの一見難解な問題文や、法律問題やら倫理問題・最新の業界の動向なども多めに問うているのかなと感じています。
これに面食らって他の通常の問題までテンパってしまうともったいないことになる…こともあらかじめ想定されていると思われます。

ですが、G検定受験当時も半年以上たった今も、決して意地悪な問いの出し方では無いのだ(むしろすごくいい試験)と感じています。

その理由を書いていきたいと思います。

『自分で答えを見つけにいく力』を問われる試験でもある?

たとえば、営業や飲みの場などでAI知識がない方にDeep Learningについて教えてほしいと聞かれたとき、

「ニューラルネットワークって、確率的勾配降下法を使って計算してるんですよ〜これってPCの演算能力が飛躍的に伸びたからこそ実装できる様になった技術なんです!」

とかいうお話をしたところで、知らない方には、「ふうん。で、それは何ができるの?」と聞かれてしまうに違いなく、うっかり「いろんなことができます」と希望的観測を答えたとしたら、間違いでは無いけれどなんだか少し残念な気がします。

できれば、具体的な実装例(異常検知や自動運転など)を用いて説明できた方が世間話としても面白く興味を持って聞いてもらえそうです。

AIの現在(できること・できないこと)をある程度知っていること、かつその中でも成長真っ只中の自然言語処理や音声認識、画像生成などの技術進化の最前線の知識を浅くでも更新していく『手段』を身につけていてこそ、G検定の目的の一つでもある、エンジニアさんと経営者の間に入って通訳できる人材を増やす、ということに太鼓判を与えられる気がするのです。
そう考えれば、事前の勉強では触れていなくても、試験中に初めてググって「こういうサイトがあるんだな」と知れたならば出題者からしてみればしてやったりなのではないかと。

多分、G検定認定をもらったところでその後の知識の更新をしておかないと仕事には使えないということになるので、『自分で答えを見つけにいく力』を試験後も自主的に更新していくためのものと解釈すれば、合否に関わらずあの吐きそうなくらい(私の場合です)辛かったググる時間と、問題文の読解に費やした時間の理由も納得できるのでは無いでしょうか。。。
(私はそう解釈して納得しております)

なので、むしろ学んで受験した経験こそに価値があるともいえます。
(だってG検定認定を持っていても就職や転職に有利とは言い切れない気がするから…E資格ならまだしも…)


G検定あるある・問題文に対する初見感!

以前の記事にも書いたのですが、G検定の問題の問い方ってテキストのままの文法では出題されませんよね。
技術の詳細を問われることの難しさだけでなく、問い方の表現も工夫されていると思います。

あえて難しい問い方をしていて一瞬??となって、冷静になって考えてみるとああ、あの技術のことかびっくりしたっ的な…。
試験後、こんな細かいところまで公式テキストには書いてなかったヨォと泣きそうになりながらテキストを開いて、表現が違うけれどちゃんと書いてあった。。。ということを私は経験しましたが、きっと今年の試験もそうなんだろうなぁとツイートを見ていて思いました。

勉強していて思ったのが、例えば「尤度関数」をWEB検索してみると、数学メインでの説明だったり統計学視点の説明だったり、pythonのコードありきの説明だったり、といろいろな視点からの記事を見つけました。どれも同じことを説明しているけれど、表現の幅が広いというか、私の前提知識が足りなくて解釈が難しくなってくる場合もありました。

そこで、私は試験対策としての検索ノート作りの際、AI技術の理解として関わりが強そうな視点の説明を2・3個拾ってきて、それぞれの説明をメモっておきました。
そのおかげで、本番の試験で読解に時間がかかっても、メモったことの連想から問いの内容に気づいてなんとか解けた、ということもありました。

日常的に一方向からだけの視点のバイアスをかけて学びがちだった自分に気づかされ反省した部分でもありまして、G検定受けておいてよかったなぁと思っております。

G検定は読解力・推理力も必要なのかも。

G検定が終わるたび、感想大喜利のツイートにG検定のGはGoogle検定(ググる能力検定)だというネタがほぼ毎度見つかります。
そして毎度同感!!と思います^^

それでいいんだろうなあと思います。合格率の高さを見ても。
多分個人差が大きく出そうな難問はあえて点数配分下げているか合格点に影響がでない配慮がされていると思われます。

私の場合ですが、試験対策に最新の法改正やガイドライン、ニュースなどに対して敏感になっておくことの重要度を模擬試験を受けた時に気づくことができたのですが、それは事前に合格者の体験記事を読んだ上で、G検定用の試験対策をしたことで気づけたことだと思います。多分、事前調査をやらずに正攻法で公式テキストと黒本+模擬試験を学んだだけでは、当日ググれたとしても答えに辿り着けず私もきっと試験直後は落ちたーーと思っていたはずです。

私がリサーチした先輩方の情報はどれもカンニングシート的なものではなく、何故G検定が難しいと言われているかのヒントをくれるものばかりだったので、私自身ゼロからの勉強でも自分なりに学びを見つけることができました。
先に合格した先輩方も答えを晒さず、G検定へのリスペクトありきだったなと感じます。
問題が流出していないことの素晴らしさ^^

これからきっと受験者も増えるでしょうから、門戸を開くために変更や改善も起きてくるのかもしれませんが、G検定の自主性を問うみたいな姿勢は素敵なので変わらないで欲しいと思う一方、高校生とかだけでなく小学生も受ける様になるかもしれないことを考えるともっと親切にすべきなのかもしれないし…とも思うので、G検定(もしくはそれに準ずる新しい試験など)の今後のありかたの進化もちょっと楽しみです。

なんにせよ、G検定受かったところでエンジニアでない自分がすぐに何かを実装できるわけではないので、
深い沼を前に慄きつつ、つまづくたびにもうダメかもしれないと遠い空を眺めつつ、今も勉強はつづいているのでした。(今は回帰問題をPythonで勉強中)

まとめ/G検定とは「受験体験」自体にちゃんと価値がある

でもほんと、まさにG検定とは『受験自体に価値がある』試験だと思います。
あの辛い2時間からの学びは多いと思う。
結果はおまけと言っちゃってももいいくらい(仕事で必須の人以外)。

ただ、試験後も学び続ける人にはG&E合格者のグループに参加できるのはありがたい付加価値だとは思いますっ





訪問いただきありがとうございます^^ 記事が気に入ってもらえましたら サポートいただけますと励みになります。 感想・ご質問・リクエスト等はコメント欄にお願いたします。