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お金のない大学生、時間のない社会人

大学生はお金がなくて、社会人は時間がない。

それは自分が大学生のころからなんとなく知っていて、社会人から「今のうちに遊べよ!」とか「今のうちにたくさん旅行に行けよ!」とよく言われていた。

ゆうて金がないと遊ぶことも旅行に行くこともできないので、「そんなアドバイスするなら寄付してくれよ!」と心のなかで毒づいていた。

でも、いざ社会人になってみると、社会人のほうがお金があるぶん、おいしいものが食べられたり、いい旅館に泊まれたりするので、「なぁんだ、社会人だって遊ぼうと思えば遊べるじゃん」と思ったものである。

ただ、それでも大学生のころに知識や体験にお金をもっとかけたほうがよかったと思うとするならば、それは人生のあらゆる分岐点でもっと良い選択肢が現れたかもと思ってしまうからなのかもしれない。

大学生のときにもうちょっと広い世界を知っていれば、別の企業を受けていたかもしれないし、旅先でいい感じの島を見つけていたらそこに住み着いていたかもしれないし、恋愛スキルがもっとあれば喧嘩して別れることもなかったかもしれない。知らんけど。

経験と知識があれば、そんなタラレバせずに済んだのかも。

そう思うのは大学生のときに経験と知識を積むことを怠っていたからに他ならない。

もしもわたしが今大学生に戻るとしたら何をするかを真剣に考えてみた。

大学生のころはひとり暮らしがしたくてたまらなかったけど、今なら固定費を下げて他に課金するために実家に住むか、いろんな価値観を持つ人と出会えるシェアハウスを選ぶ気がする。

余計な飲み会には行かないで、必要な飲み会はぜんぶ先輩に奢らせて、学生のうちから「学生・社会人」問わずにもう少し多くの人と広く交流するようにする。

バイトじゃなくて、プチ社会科見学ができて時給がいい感じのインターンでスキルを付けつつ効率良くお金を稼いで、ライターやデザインなどにもチャレンジしてみたい。

そして余暇は旅をしたり、本を読んだり、遊んだりすることに充てる。うん、ひたすら飲み会とバンドに明け暮れ苦手な接客バイトで大失敗していたわたしの大学時代とは程遠い生活だ。

ここまで書いてみてふと思う。「大学時代に戻ったらやりたいこと」が、限りなく「今やっていること」に近いのだ。

つまるところ、わたしは今お金持ちではないにせよ、多少お金のある大学生みたいなもんなのかもしれない。

学生のうちから広い世界を見ておいたほうがいい。これはおそらく誰もが言うことだし、わたしも心から思うこと。

でも、別に社会人になってからでも自由な時間は作ろうと思えば作れるし、広い世界を見ることもできるから、学生時代、いわゆるモラトリアム期間を呼ばれるものがおわっても悲観的にならないでほしい。

社会人だって自由だ。

これからも知識と経験を重ねて世界をどんどん広げていきたい。


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