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フリーランスのデメリットをせっせとあげてく

先日、「安易にフリーランスを進めるような風潮によって独立したは良いものの、結局食べていくのが難しくて『会社員のほうが良かった…』となるケースが増えている」旨の投稿を発見し、「そ、それはアカン!」と思ったので、いちフリーランスとしてマイナスな側面をきっちりお伝えしていくべく筆を取りました。

わたしのスタンスとしては、「会社員でいられるのなら会社員のほうがいい。でも、会社員がしんどいならフリーランスという選択肢もあるよ」という感じであり、何なら未来永劫フリーランスでいようとも思っていないので、いち意見として参考にしてもらえたら嬉しいです!

「経費」で1ミリも得をしない

これはフリーランスになってからびっくりしたことのひとつですね。

わたしがもといた会社では、取材に必要なのであれば「書籍」は経費で落とせましたし、移動に必要な「タクシー」や打ち合わせの「カフェ代」も経費に入っておりました。

たしかに、フリーランスでも書籍代やタクシー、カフェ代は「経費」です。ただ、経費の概念が違います。

会社員時代の「経費」というのは、あくまで自分が立て替えていて、あとで会社側が出してくれる…つまりまったくマイナスにならない状態。

一方で、フリーランスの「経費」というのは、節税には繋がったとしても、自分の財布から出ていくことに変わりはないため、ただのマイナスでしかない。てかただの出費。「イェ〜イ経費!会社のお金!」という概念が覆されます。

せっせと働かないと収入がない

会社の編集部にいたころ、会議やリサーチなど、やることはいろいろあったにせよ、初月は1本取材して1本執筆することが限界でした。でも、これがもしもフリーランスだったとしたら、わたしの取り分は記事1本分です。

しかも、初心者ライターだったので、1〜3万円が良いところだと思います。家賃はおろか、1ヶ月暮らしていけるような金額じゃありません。

ただ、当時わたしは会社員だったので、記事を1本しか納品できずとも、決まったお給料がもらえていました。そのありがたさがフリーランスになった今ではわかります。当時の働き方は月収3万円相当だったよ。

フリーランスは働き方によっては費用対効果が大変悪いです。同じような働き方をしていたとしても、「フリーランスのほうが収入が少ない」と感じることもあると思います。税金もいっぱい取られるし。

ちょっとした休憩を挟んでも会社員なら給料が発生しますが、フリーランスの場合はただただ収入が生まれないだけです。コロナになったばかりのころ、仕事が減ったのですが、「まぁいいか…」と思って何もしなかったら収入が十万円くらいになってさすがに焦りました。

実際、まわりを見ているとフリーランスを楽しんでいる人は馬車馬のように働いている人が多い気がします。

わたし自身はダラダラ生きていたい人種なのですが、友人といるときにも無意識にPCを開いたりと側から見ると「よく働いている」らしいです。おサボり癖のある人や休日をしっかり確保したい人ほど、フリーランスは向いてないかもしれない。

めんどくさい事務仕事が増える

ぶっちゃけわたしは請求書作成も確定申告も知り合いに丸投げしているので何もエラソーに語れることはないのですが()、業務契約書にサインしたり、マイナンバーカードのコピーを送ったり、納税したり、細々とした作業が多いです。

会社なら経理担当や総務がやってくれる仕事なので、「全部やってもらっていたんだなぁ…」としみじみ。

さらに! いろんな人と仕事をするので、とにかく連絡ツールが多いです。メール、LINE、メッセンジャー、チャットワーク、特にSlackなんて10グループもあります。それらをチェックするだけでも大分時間が取られます。

連絡を返すだけで1日が終わるというのはあながちジョークでもない話です。

マッッッッジで成長しない

これはマジで思います。厳しく言ってくれる人がいない。

わたしの場合は4年前に独立をした身ですが、当時に比べてスキルが飛躍的に向上したかといえば、あまり変わっていないような気もするし、仕事の内容が劇的に変わったかといえば、そうでもない。ずーっと取材をして執筆をするという極めてシンプルなことをやっている気がします。

これが会社なら、「SEOで検索順位上位を取れ!」とか、「新しい企画を考えよう!」とか、こちらが立ち止まっていようが何だろうがポォンとお題を突きつけてきたり、定期面談で成長度合いをチェックしたりしてくれるので、停滞する暇もなく、確実に成長できると思っています。

一方で、フリーランスになると自分をとことん甘やかしてしまいがちなので、自分にできる範囲の仕事を卒なくこなしてしまいがち。相当な向上心がない限り、ずっと同じところでぬくぬくとしちゃうと思います。

メンタルが弱いと死ぬ

そして最後。フリーランスはメンタル強くなきゃやってらんないです。わたしの過去noteを読み返してみると、よく闇堕ちしていることがわかります。フリーランスには、フリーランスならではの悩みというのが存在します。

孤独であることや、収入に波があることや、同業者と比べてしまうこと、スキルが足りないこと、価格設定に現れる自信のなさ…

メンタル弱子さんであれば、どこかでぺしゃりと潰れてしまうかもしれません。なんせ失敗してもカバーしてくれる会社も上司もいないのですから、全部自分でやるしかないのです。

理不尽なことを言われたとしてもまぁるく納めなきゃいけないし、こちらのミスで何かが起きてしまったら責任を持って対処。まぁこちらも会社員と変わらないといえば変わらないのかもしれないけど、個人の名前で仕事をやる以上、そこで縁が切れたら切れるということも十分あり得ると思います。

わたしも初期は一緒に仕事をしていたけれど、今は仕事をしていなかったり、対処が悪くて悪い印象を与えてしまったりしたクライアントもいると思います(たぶん…)。

そういうことに耐えなくてはいけないのは、フリーランスのデメリットかもしれません。


…と、きっちりマイナスな側面を伝えようとしたら、思いのほかリアルガチトーンになってしまいましたが、やっぱりフリーランスになるからにはデメリットを知ったうえでなってほしいから。働き方も、会社も星の数ほどある。いろいろ模索しながら、自分にとっての心地よい場所を見つけたいね。

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