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なんでも「お金」と「ビジネス」に繋げるから苦しくなるんだ

先日「『書く』メリットは何か?」という質問を投げかけられる機会があって、改めて「書く」メリットについて考えてみた。

しかし、そもそも論だが、「メリデメ」というのは、ちょっとビジネスライクな言葉のように感じる。

要は、

「書くことで、自分にどんなリターンが来るんですか?」
「費用対効果は良いんですか?」
「キャリアアップにつながるんですか?」
「儲かるんですか?」

…という「仕事」と「お金」に繋がるような答えを求められているように感じてしまうのだ。

というのも、ビジネス書コーナーにずらりと並べられている本は、「仕事でうまくいく方法」や「月に100万円稼ぐコツ」や、「これからのキャリア」みたいに、「仕事」と「お金」にまつわるものが多いから。

実際、売れ筋なのだろう。

うちの父はお風呂に入るときにYouTubeのお悩み相談ラジオを聞くのが日課なのだが、「人間の悩みって大体『恋愛』か『仕事』か『お金』の3つなんだよね」と言っていた。

仕事とお金にまつわることは、ある程度の再現性があるので参考にしやすい。そして、わかりやすく「お得」感があって、情報を得るのに時間やお金を使ったとしても、それなりのリターンを得られるように感じる。

それの理論でいくと、「書く」メリットというのは、新しいキャリアが拓けたり、同じ思考を持った人と繋がれて人脈ができたり、文章が自分の代わりに営業をして仕事に繋げてくれたり、といったものだと思う。

ただ、わたしはつねづね思うのだ。

なんでもかんでも「仕事」か「お金」に繋げなくちゃダメなんか? と。


もちろん、高額な商材を得たら、ある程度モトを取るために行動に移すのは必要だと思う。

でも、必ずしも得た情報が、仕事に繋がらなくても、お金を稼げなくても、自分にとって何かプラスになれば良いと思うのだ。

だから、私にとっての「書く」ことのメリットは、今の自分にしかかけないことを残しておくことで、いつか絶望に陥った未来の自分を救うことができることや、コンプレックスを言語化することで、同じ悩みを持つ人が救われることや、平凡な毎日を言葉でラベリングすることで、毎日の幸せ探しが上手になること。

それで、十分じゃないかと!

なんでもかんでも自分の仕事やお金に繋げようとするのは、きっと苦しいことだ。

たとえば、「仕事に繋げなければ!」と思って書いてみると、仕事に繋がらなかったときにダメージを受けてしまう。一方で、別に「書く」なんてそもそも自分のためにやることだと思っていれば、仕事に繋がろうがなかろうが、その時点でゴールはクリアしているから100点。運よく仕事に繋がれば200点、というふうに捉えられる。

たしかに、「仕事」も「お金」も、生きていくうえでは不可欠だ。でも、そのふたつ以外にも大切なことはたくさんあるのだから、必ずしも繋がらなくていい。

そう考えたら、別に何に繋がらなくてもがっかりなんてしないはずだ。だって、自分のために書くのだから!

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