Ignaz Lachner イグナツ・ラハナーを聴く。(8)
8回にわけてお送りした『Ignaz Lachner イグナツ・ラハナーを聴く。』は今回が最終回です。
それでは、お読みくださいね。
Ignaz Lachner (1807-1895)
「String Quartet in G Major for Four Violins, Op.107
四つのヴァイオリンのための弦楽四重奏曲 ト長調 作品107」
イグナツ・ラハナーは、四つのヴァイオリンのための弦楽四重奏曲 作品 107を、彼が87歳で亡くなる前の年に書きました。
20世紀が近づいていましたが、ラハナーは後期ロマン派とは作曲傾向が違っていました。
作曲を終えた後、彼は自分のスタイルをこうまとめました。
「結局のところ、私はとても賞賛したウィーンの古典派の作曲家たちに忠実でした。」
彼は、モーツァルトとハイドンに代表される明快さと透明性を、
シューベルトの落ち着いた美しさと組み合わせて、彼自身の目指す作品を作曲し続けました。
彼の作品を聴けば、それが成功したことは明らかです。
彼の音楽は「古典派-ロマン派」と言えるでしょう。
彼の四重奏曲は、魅惑的なメロディと印象的なハーモニーがあり、
そして、演奏も、し易かったことから、当時、かなりの人気を博しました。
この作品は、四楽章で構成され、
エキサイティングなアレグロ モデラートにはじまります。
優しいアンダンテに続き、陽気なアレグロ ジョコーソになります。
ラストは、速いアレグロ ヴィーヴォで締めくくられます。
この作品も、ノリが良く、聴けば聴くほど好きになっていきそうです。
イグナツ・ラハナーが残した作品は、
もっと沢山あるのですが、このnoteでの投稿は、
ここで一度、終演させていただきます。
これまでの「イグナツ・ラハナーの室内楽を聴く」再生リストをつくりましたので、よろしければ、お聴きくださいね。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLPs5hIcasMKWdaS7CFDr8F9sAqVSEzGPC
8回にわけて連載でご紹介したイグナツ・ラハナーの音楽、いかがでしたか?
心穏やかなひとときを、お過ごしていただけたら嬉しいです。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございます。 これからもよろしくお願いいたします。