学習塾を開業するも赤字で倒産した話⑦ボロボロのぼろ雑巾状態に。
働けどはたらけど、手元にお金は残らない。
しかも教室を開けている時間以外の業務がやたらと多い。
心も身体もお財布も、どんどんよわっていった。
大きな借金があるわけでもなし。
初期投資も約5万と、そう大した金額ではない。
だからまぁ、大損というわけでもないし。
憧れの塾の先生になれている。
お金のかからない趣味と思えば…。
ボランティア活動だと思えば…。
そう、あれこれと、無理やり自分を納得させる。
だけど。
やっぱり身体は正直だった。
メンタルからくる体調不良だろうか。
持病のパニック障害もどんどん悪化。
喉の痛みやめまいもヒドイ。
病院通いが続く。
お薬飲んでも、寝ても治らない。
とにかく辛くてしんどかった。
どんなにしんどくても、時間になると生徒さん達はやってくる。
もちろん、生徒さん達は可愛い。
この子たちのためにがんばらなくっちゃ。
その気合いだけで、どうにか続けられていたのだろう。
「体調不良でやすみます」
なんて言ってもよかったのかな?
その時は、休むなんて選択肢は考えられなくて…。
頓服のんで、ひたすら耐えてがんばった。
こわかった。
つからった。
生徒さんがいる前でも、意識がもうろうとしていた。
今思えば、そんなギリギリ状態で教室開いている方が、よっぽどこわいよね。
無事、なんとか乗り越えることができてよかった。
生徒さん達の前では、なんとか平静をよそおって業務を全うすることができた。
えらかったね、自分。
ん?
えらかったのか?
そんな限界までがんばって…。
がんばることって、えらいことなのか?
よくわからない。
もっと早い段階で、決断できたのではないか?
まぁ、過ぎたことは仕方がない。
結局、1年足らずで、心と身体がボロボロになり、ギブアップ。
ご近所の同じ教室のベテラン先生に、引き継ぎをお願いすることとなった。
そのベテラン先生は、生徒数も多く、長年教室を続けられている。
すごいなぁ。
安心してお願いできる先生が、近くに居てくださったこと、本当にありがたかった。
(つづく)
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