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日記 "君がサヨナラ言えたって…"編(2024/2/1〜2/24)

※3月2日に更新


2024/02

2/1 小林由依卒業コンサート「君がサヨナラ言えたって…」

配信で、櫻坂46小林由依卒業コンサートを見た。1/31、2/1の二日とも視聴。櫻坂のコンサートは映像でしか見たことがないのだけど、今まででもっとも素晴らしく最高のライブだった。最後だからと過度に昔を振り返ったりせず、欅時代の曲を各日1曲ずつしかやらない。現在の櫻坂の、最強のセットリストで勝負する。主役でありながら、センターを勤める2期生を立てる。
色々な意味で、欅坂時代からのネガティブなことも含む歴史に対する伏線を回収したハッピーエンドであり、未来の櫻坂への希望を見せてくれたライブでした。
詳しくは、別途書くライブレポートを!

2/3 サメ映画鑑賞会

サメSFアンソロジーの主催者・花草セレさんのお誘いで、サメ映画鑑賞会に参加する。都内某所パーティ・ルームに10人ほどの人間が集まり、3本立てでサメ映画を鑑賞しようという企画だ。
『MEG2』は王道サメ映画の2作目で、予算も掛かっていて、シナリオも練られかつB級映画ノリを残し、丁寧に作られていると思った。しかし、丁寧に作られている『だけ』の無難な映画なような気がしてしまう。
『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』は、下手な邦画あるあるの説明的なセリフやら何やらが耐え難いが、美女(生きてるとは限らない)の味わいがあった。
『イド・シャーク 心霊調査ビッグサマー』はもっとも低予算ででたらめがすぎるインディーズくさい映画なのだけど、YouTuber界隈の生態とか、生々しい素人らしさが面白かった。
映画を「ちゃんと作る」ことと、「面白い映画」であることの間に相関関係はない、のだろうか……?

2/4 300字SF

VG+、KAGUYA Booksの「ラーメン対カレー」マイクロノベルに応募した。あとで知ったのだがSFを求めているらしい。
結果発表を待ちたい。

2/10 新宿で創作講座仲間と

歌舞伎町の裏のほうでお茶して、MUJIカフェで夕食を食べる。
すでに自分は観ていた『哀れなるものたち』を観た人たちにお茶の時間から合流。映画の話や小説の話などいろいろ。それぞれに活動していて楽しい。

2/11 ZSJ

ザック・セイバー・Jr.、熱いな。サブミッションのプロレスを、地味でつまらないものではなく、スピーディーなエンターテイメント、緊張感と激しさをもった現代プロレスリングに生まれ変わらせたプロレスラー。

「そして1人、また1人と億万長者が増えていくたびに、オレはここ(新日本プロレス)にいる決意が強くなる。それは愚かなことだと思うからかもしれないし、資本主義を信じないからかもしれない。(中略) オレはお金に興味がない。プロレスに興味があるんだ」

https://www.njpw.co.jp/card_result/469345

2/13 ISSAY、KA.F.KA.、BUCK-TICK

ISSAY追悼 DER ZIBETトリビュートに土屋昌巳の参加が決定した。すでにクラファンで予約しているけど、楽しみが増えた。

ISSAY君がいなければ、KA.F.KAは実現できませんでした。僕はトリビュートではなく、オマージュを捧げたい。

土屋昌巳 Masami Tsuchiya

2/24発売のSFマガジン4月号『特集・BLとSF 2』の内容が発表された。特集もたいへん興味深いものであるのだが、つやちゃんによる評論「BUCK-TICKにおけるSF的想像力 人間と機械、生と死の狭間で」が掲載されるというので驚き。
……しかも、自分の作品への言及もあるらしい。楽しみと不安が交錯する。

2/16 課題提出

斜線堂有紀さん課題の実作と最終課題の梗概を提出した。

2/18 「V系SFの店」編集会議

昨年出したV系SFアンソロジーを今年も出すので、中核メンバーで月次の編集会議をやっている。そういう名前の建前で、ミーティングの時間は半分以下。今回はAV設備が完備されたレンタル・ルームを借りて、持ち寄った円盤を上映しあう。sukekiyoの円盤を借りて、SCHAFTの円盤を貸す。

2/19 ところざわ聖地巡礼、永野護デザイン展

今や、櫻坂46「何歳の頃に戻りたいのか?MV撮影の聖地となった、東所沢のサクラタウンに行ってきました。
隣町なので、聖地巡礼というほど気合入れたわけではないですが。

目的は『永野護デザイン展』。メカデザイナーとしてデビューする前のものを含んだ、デザイン、イラストレーションが多数展示されて見どころ満載だった。FSS全巻の表紙をはじめとした60〜100cm サイズの大判原画を堪能でき、Zガンダム〜逆シャアのボツデザインや、懐かしの『L-GAIM裏設定』期のファティマやLEDミラージュも見られて満足。
あらためて、自分が永野護の影響を強く受けていることに気づかされる展示でもありました。学んだことも多いと思う。

  1. 表面がカッコよければ(カッコいいだけで)いいということ。ただし、徹底的にオリジナルであり続けるものだけがカッコいいということ。

  2. 表面のカッコよさのためには、内側の構造を熟知し自ら構造を作れなければならないこと。ロボットのエンジンや稼働機構にはじまり、軍隊、兵站、官僚組織、神様と人間、あらゆるものごと、世界観の構造。

  3. 構造を熟知し作れるようになるには、『教養』が必要なこと。『履修』で上っ面を舐めるのでなく、自分の中に落とし込んだものだけが使えるものになるということ。

2/21 テルマ&ルイーズ

『テルマ&ルイーズ』を新宿シネマカリテでやっているというので観にいく。初めて観る。
どのような映画かはあらかじめ知っていたのだけど、シナリオのうまさが際立つ。脚本の書き方本で参考事例として挙げられるだけのことはある。
抑圧された日常から逃亡し、トラブルに巻き込まれ、希望に向かって翔ぶラストシーン(と、自分は受け取った。『明日に向かって撃て!』だよね)まで、緩急つけて楽しませてくれる。
観客に情報を開示していく手つき、登場人物の人間らしさ(愚かさ、だらしなさ、強さ、愛情……)とドラマの中での配置、自然な会話でありながらテーマに誘導する台詞、女たちと男たちのまったく噛み合わないやり取り。すべてが完璧な気がする。
監督はリドリー・スコット。現代アメリカの西部南部が舞台なので、2019年のL.A.や雨の大阪のような異世界感はないが、それでも大自然の風景は美しい。街から街へ何100キロも街道を走るのがアメリカなのだ、というのが分かる。車でどこまでも旅する「ロードムービー」というジャンルは、こういう土地でしか生まれないだろうな、と思う。
そういえば、ゲイ版『テルマ&ルイーズ』と言われるリビング・エンド(2008)を先に見ていたのだった。ストーリーはまあ、ほぼ同じでラストは違う。Jesus and Marychainをはじめとする90年代ロックが延々と鳴り響く逃亡劇。2016年のレインボーリールで観たから8年も前か。

2/23 SF創作講座・藤井太洋先生講義回

五反田へ。オールで夜明かしという日に限って、真冬の寒さが戻ってくる。今期の通常講義はこの日が最終回、あとは5月の特別講義と最終講評になる。その間は、最終課題の中編を〆切の4月5日までに書き上げ、最終候補に残るか否かの選考結果を待つわけだけど。
ゲスト講師は作家の藤井太洋さんと文藝春秋の浅井愛さん。藤井さんの講義では、中国のSF誌に短編を載せる際の、出版社からの打診から契約、執筆までの流れを自作を例に紹介いただく。日本では雑誌掲載の短編で契約を交わすことはないけれど、中国ではアプリのDMでOKするとすぐに契約書のドラフトが送られてくるとか。契約内容の一般的な内容や原稿料についても教えていただく。
最終課題の梗概講評は、提出された29作品について順に講評。1年間やり抜いてきた人たちが気合を入れてきているので、それぞれの個性も際立ちおもしろそう。自分の梗概は実質のべ3日(NOT 72時間)でまとめたラフスケッチで、物語の筋としては粗いものだけど、やりたいことの方向は明確に示せているはずなのと、ガチンコのSFで攻めた。そのおかげか藤井さん、浅井さんから共に高評価をいただけた。大森さんからは「書くの難しいのでは?」と疑問を呈されたが 笑。講義後にアドバイスもいただき、あとは6週間のがんばり次第。

2/24 SFマガジン発売、WOWWOWバクチク現象

日が変わってから懇親会へ雪崩れ込み、朝まで餃子酒場で。ここも、もうしばらくは来ないのだな、と思う。
帰宅後、一眠りしてから駅前の本屋へ。SFマガジン4月号・特集『BLとSF 2』を買う。特集も非常に興味深いのだが、いちばんの目当ては、つやちゃん氏の評論「BUCK-TICKにおけるSF的想像力 人間と機械、生と死の狭間で」である。なんと、BUCK-TICKの歌詞をツギハギして作った自作「恐るべき子どもたち」についての言及があると、ご本人からSNSで伺っていたので。読んでみると冒頭から、BUCK-TICKのSF性の高さを示す事例として自作と掲載したV系SFアンソロ『漆黒の熱量』への言及があり、たいへん嬉しい。と同時に、原理的に歌詞にしか言及できない、楽曲自体のSF性には触れられていない点も指摘いただけている。
その弱点も踏まえた論考自体は、密度の濃いものだった。楽曲の歌詞と音響のみならずアートワークやステージにも触れて、総合的に彼らのSF的な面の重要さを論じている。なかでも実験的ゆえか語られることの少ない『SSL』から、「螺旋 虫」を取り上げるところの読み応え。

夜は、WOWWOWで『バクチク現象-2023-』のライブ放映を見る。メンバーの4人、というかユータとか最初から泣きそうじゃん。誰よりも、あなたたちがつらいよね。ファンのために、ありがとう。

(つづく)

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