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Liberal Arts 101 [月〜金] 高卒

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Liberal Arts 101 「リベラルアーツ概論」(講師:松谷 K)のアサインメント・アナウンスメント用の記事を集めたマガジン(インデックス)です。
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2024年5月の記事一覧

「LA 101の車窓から」May Week 3

May Week 3のホワイトボードの一部です。

「Liberal Arts 101」 May Week 3

5/24(Fri.)のクラスでは、ICUの4月帰国生対象の小論文の過去問を取り上げました。 2012年 テーマ「疑似科学・迷信」 ◉主なトピック ・「疑似科学」(pseudoscience)とは何か (「科学/非科学」の「境界問題」、「反証可能性」(falisifiability)) ・事例  水の伝言  地球平面説(Flat Earth Theory)   ・コックリさん ・「民衆の智慧」(folk knowledge)≒ 「おばあちゃんの知恵」

「Liberal Arts 101」 May Week 3

Week 3後半は、週前半に取り上げたトピックの発展編として、次のような諸問題を扱いました。 ❶「カリブ海」とCarib族、& 「カニバリズム(食人)」(cannibalism) ❷バイデン大統領の「カニバリズム失言」問題 参考資料: ・「CNN fact-checks Biden's misleading claims from the campaign trail」 ・「Papua New Guinea leader defends nation after Bi

「Liberal Arts 101」 May Week 3

Week 3前半のクラスは、ATLAS 2020「カテゴリーによる差別」の延長線上で、文化の <雑種性>(hybridity)というテーマを取り上げました。文化の交雑は、衣食住、映画、美術、言語など、人間文化のあらゆる側面に関係しますが、クラスで特にフォーカスしたのは、「音楽」です。 ◉取り上げた人物/事項(一部) ・加藤周一『雑種文化ー日本の小さな希望』 ・サルサ(Salsa music) オルケスタ・デ・ラ・ルス「グラシアス・サルセーロス」 ・鳥取県民謡「貝殻節

「LA 101の車窓から」May Week 2

May Week 2 のホワイトボードの一部です。

「Liberal Arts 101」 May Week 2

Week 2後半は、ICUの入試科目『ATLAS』(Aptitude Test For Liberal Arts Studies』の2020年の過去問を取り上げました。 この年のATLASのテーマは、 「カテゴリーによる差別」です。 ◉クラスでは、Part I〜Part IVの全40問の設問を解きながら、解答解説を行いました。 「Liberal Art 101」は、人文社会科学への「道案内」を謳っている以上、単に「解答解説」の枠内にとどまりません。 クラスでは、本文や設問

「Liberal Arts 101」 May Week 2

◉小論文:「見解を簡潔にまとめる」練習 課題: 映画『東京物語』を☆で評価し、その理由を一パラグラフでまとめてみる。 ジェンダー論を扱った先月のクラスで、小津安二郎の『東京物語』(1953)を短く取り上げました。その後、受講生全員がこの作品を視聴してくれたため、上記の課題を設定してみました。おそらく、全員にとって、これが人生初の「映画批評」となったはずです。 一例を紹介しましょう。 ◉講師コメント: 『東京物語』を評価する場合、当然ながら、1953年と2024年と

「LA 101の車窓から」May Week 1

May Week 1 のホワイトボードの一部です。

「Liberal Arts 101」May Week 1

◉評論文: 上野千鶴子『発情装置』(1998)から フェミニストの観点からの「身体論」。「身体とは『他者』である」という視角から、男と女の「身体」とは何か、そのセクシュアリティの違いは何かが、論じられています。この箇所は、かなり昔ですが、「公認会計士試験」で出題されたことがあります。週後半のクラスでは、少し難解なこの文章を読み、設問を解きました。 ◉「ジェンダー論」 週後半には、引き続き「ジェンダー論」の一環として、関連のある事柄をいくつか取り上げました。 ①「Bos

「Liberal Arts 101」May Week 1

◉小論文  発表&ディスカッション April Week 2に出題した小論文の課題は、「ウィングフィールド=ヘイズ氏への手紙」でした。 今週前半は、受講生がそれぞれ作成した小論文を発表してもらい、フリーディスカッションを行いました。 受講生の主な主張をまとめてみると・・・: ▶︎「自民一強の老人支配は、その基盤が崩壊しつつあり、近い将来、政権交代によって、若者を中心とするよりリベラルな社会が実現する可能性がある」 ▶︎「日本は、ソフトパワーとハードパワーの両方を程良

「LA 101の車窓から」April Week 3

April Week3 のホワイトボードの一部です。

「Liberal Arts 101」 April Week 3

◉主要テーマ:「ジェンダー」 Week3 の主要テーマは「ジェンダー」(社会的・文化的性差)です。Week1で取り上げたBBCの元東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズさんのエッセイ記事の中で、日本の「家父長制」(patriarchy)についての言及がありました。 記事では、現代アメリカの「オルタナ右翼」が日本社会を一つの理想としているという文脈で、「社会的調和」と並んで、「家父長制」が挙げられています。 クラスでは、「フェミニズム」とは何かを世界史的な流れを

「Liberal Arts 101」April Week 2-3

◉ミニ小論文 :テーマ「変身願望」 Week1にクラス内で自己紹介を行いました。ありきたりな自己紹介では「つまらない」。そこで、自己紹介する項目そのものを受講生に決めてもらいました。 その一つとして提案されたのが、「変身するとしたなら、何になりたい?」 クラスでは、その後、「変身願望」というテーマで短文を作成。そもそも何に変身したいのか、そして、その理由について、発表してもらい、軽めのディスカッションを行いました。 受講生から出た「答え」は、例えば、「猿」(屋久島限定

「Liberal Arts 101」 April Week 2

◉使用テキスト: ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ 「日本は未来だった、しかし今では過去にとらわれている BBC東京特派員が振り返る」 ◉解説: BBCの東京特派員だったルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ氏(Rupert Anthony Wingfield-Hayes)が、2023年1月、離日前に公表したエッセイ記事です。当初、広く反響を呼んだので、ご記憶の方もいるかもしれません。 英語のタイトルは、"Japan was the future but it's s