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「30歳。私はいつか産めますか」不安の先に私が見つけたこと、"Milaful"への想い

はじめまして、Milaful編集部の加藤ミルコと申します。

私が30歳をむかえたとき、胸に引っかかっていたことがありました。

自分はいつか子供を産めるのか

年齢に伴う制約、これまでの自分の過ごし方・働き方が与えているかもしれない将来への影響。
同年代の女性が集まると、この話題に遭遇する機会がグッと増えた気がしています。


つきまとう不安

少し前、こんなnoteを書きました。

https://note.com/mirko_kato/n/n5a122d5618fe

20代前半〜中盤の頃は、新卒で入社した会社でセクハラ・パワハラの悩みにマインドシェアを奪われて悩んだり、戦略コンサルに転職して自分が足手まといすぎて、風になりたくなってた時期でした。
この頃は、なんとか成果を出したくて、睡眠時間を3時間くらいまで削って奮闘。
そのせいか、それまで安定していた生理周期は乱れ始め、経血の色も今までと違う、夜になると蕁麻疹が出る。
自分の体に表れる変化に薄々気付きながらも、何とか押し切ろうとしていました。

時間の経過と共に、徐々に仕事には慣れ、自分でも成果が出せたと実感する機会も増えていきました。でも、依然として経血の色も戻らないままだし、生理痛なんてそんなに感じることもなかったのに、生理前になると下腹部が痛い。

「でも、病院に行くほどの不調ではないんじゃないか?」
「第一、どこに行ったらいいんだ?産婦人科?どこの?」

生理のたびに思い出す、漠然としたもやもやに無理やり蓋をして、思考を止めるように。


その後、友人の自殺という思いもよらない事件によって、突然「自分はどう生きるのか?」という問いと向き合わざるを得なくなりました。
どうせいつか死ぬなら、自分がやりたいことをして死んでいきたいと思い、医療・ヘルスケア領域のビジネスに飛び込んだのがちょうど2年前。

今日までの間、中枢神経疾患領域を中心に事業開発に従事したり、たまたま釣り上げてもらって医療機関の現場でお手伝いさせてもらったりしてきました。
医療・ヘルスケアの領域でビジネスをすることの楽しさはもちろん、難しさも含めて味わっています。奥歯割れるかも、という噛み締めで悔しさに耐えることもしばしばありますが、それゆえの魅力に取り憑かれ、この領域でずっと生きていきたい、自分でも事業やサービスを作っていきたい、という想いが強まっていました。

と同時に頭の片隅に湧き上がるのが、やはり冒頭の問いです。

自分はいつか子供を産めるのか

最近は妊活に励む友人が増え、断片的に色々な情報を耳にするようになりました。今月もだめだった…友人が落胆する様子を目にし、湧き上がるのは「自分はどうなんだろう?」という不安です。
私はあんなにも自分の身を削って働いていた。自分の体に何らかの負担がかかっていてもおかしくないのでは…。そんな不安感は周囲の話を聞くたびに少しずつ積み上がっていきました。

「あれやこれやと仕事でやりたいことはたくさんあるけれど、私はどれだけアクセルを踏んで仕事をしていいんだろうか?」
「年齢的なことももう少し考えないといけないんじゃないか?」


漠然とした不安は妊活するまでどうにもできないのか?


いやいや、そんなに不安なら、今すぐ結婚して妊活すればいいじゃん!

そう思う人もいるかもしれません。

しかし、現実はそんな簡単ではない。仕事を続ける人はそのための体制を確保しなければいけないですし、パートナーあっての話なので自分だけでどうにかできる問題でもありません。
その解決策が取れずにいるから、不安が生じるわけです笑

私たちは「歳を取るほど…」「卵子の数が減ると…」と言ったホラーストーリーをたくさん聞きかじっています。良かれと思って親や周囲が放った言葉や、前後の文脈なく切り取られた不妊に関する人伝の話に不安感を掻き立てられ、かえって正しい事実と向き合う気力を削り取られてしまいそう…と感じることもあります。
妊活を開始したときの心境を「パンドラの箱を開けるような気分だった」と表現している友人もいました。

「妊活」と聞くと、どうしても妊娠を望んだときに取り組むもの、というイメージが強いように思います。
将来的には欲しい、だけど今すぐではないとなると、それまでの間は漠然とした不安を温めておくしかないんだろうか。

私自身が、この不安と向き合う手段としてたどり着いたのが「プレコンセプションケア」です。

英語にすると、Preconception care
conceptionを日本語に直訳すると、「受胎」という意味になります。
聴き馴染みがない人も多いかもしれません。

女性やカップルがより健康になること元気な赤ちゃんをさずかるチャンスを増やすこと、さらに女性や将来の家族がより健康な生活を送れることをめざします。

出典:国立成育医療研究センタープレコンセプションケアセンター
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/index.html

実は、2006年にはCDCが世界に先駆けて導入していた概念であり、2012年からはWHOもプレコンセプションケアの対策を始めています。

自分の状態を知り、正しい知識でケアしさえすれば、不安を形なく、向き合いようのないものにしておくこともないわけです。

とはいえ、私もお恥ずかしながら少し前までそういった概念すら知らなかった身です。
正しい知識にたどり着き、実践していくことはそれなりに難しいことですよね。


自分自身が当事者として気になってきたことも交えつつ、ヒントになりそうなことを専門家の監修とともに提供できたら、今同じように漠然とした不安を感じ、パンドラの箱に育てあげそうになっている人の役に立つだろうか。

そんな発想から、少しずつ企画を立て始めました。

このアカウントには、”Milaful”という名前を付けました。
一人一人が自分らしい未来の姿を思い描き、フルに楽しめますように、という思いを込めています。
私たちも、その一助となれれば幸いです。


今後はプレコンセプションケア、そしてこのテーマを考える上で欠かすことのできないキャリアやライフプランとの両立、といった内容を中心に書いていく予定です。

次回は、会社経営者兼一児の母へのインタビュー
自分らしく生きるために意識してきたこと、ご自身のプレコンセプションケアについてお話を伺いました。


同じような気持ちを抱えていたり、興味関心がある方は是非フォローしてみてください!

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