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留学中にウクライナの子と出会った話


去年の留学中、ウクライナから避難してきた子達に沢山出会いました。

そのうち一人の女の子と仲良くなって、
仲良くなったことで、
私自身色んな感情を得ました。

当時の日記をnoteに残します。

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私が2022年に交換留学したこと、
2022年にウクライナ戦争が始まったこと。

私がMcGillを留学先に選んだこと、
McGillがウクライナ避難民を受け入れたこと。

私が訳あって学部授業を受けられなかったこと、
彼女が英語を学ぼうと思ったこと。

彼女との出会いは、様々な偶然(奇跡)が重なったからこそのもの。

クラスではたわいもない話をして、
一緒に課題に苦しんで、
一緒にご飯を食べた彼女が
夜にあげるインスタのストーリーは
ウクライナの今を伝えていた。

さっきまで一緒に笑っていたけれど、
家に帰ってそのストーリーを載せる時、
彼女は何を思っていたのだろう。
明日、彼女はどんな顔で学校に来るのだろう。
そう思いながら迎える次の日も、彼女におはようを言う毎日。

自分で望んでカナダに来た私ですら、
帰国日が決まっている私ですら、
日本の家族や友人に会いたくてたまらないのに、一人での異国の地は大変で仕方がないのに、
彼女の日々はどれほど大変なものなんだろう。

最初は彼女にウクライナのこと、家族や将来のことを聞くのを避けた。
自分が発する言葉で彼女を意図せず傷つけるかもしれない、嫌な思い出を思い出させるかもしれない恐怖心があったから。

「いつまでモントリオールにいるの?」
留学生にはごく普通の質問を、彼女にはできないことに心苦しさを覚えた。

「ちゃんとその人たちのことを知ってほしい、
ウクライナのことじゃなくて。
その人間のこととかを知ってほしい。
戦争が起きているってこととかは、
もちそんそうなんだけど、
人は生きていて、人は幸せに生きたいと願っていて明日をどうにか生きようとしているっていう。
その中にどういう感情があるのかとか、
そういうこととかをちゃんと知ってほしい。
本当に何を願っているのか。」

たった2こしか歳が違わない小西遊馬さんの言葉が胸にささった。

小西さんみたいに今ウクライナに足を踏み入れる勇気も実力もないけれど、
なにか一つでも私ができることはないのかな。

あえて戦争の話はしないで、彼女が少しでも嫌なことを考えないで済むように、
一緒にできるだけたくさん遊んで、笑顔の思い出を一つでも多く作ることも私ができる一つのことだったけれど、
でも、それだけだと本当の意味で彼女を知ることはできないと思った。
帰国を1ヶ月前に控えた今、彼女の言葉を残さないと後悔すると思った。

戦争をやめようとか、ウクライナを支援しようとかそういう話じゃなくて、
そういう話ももちろんなんだけど、
それよりも、
彼女がなにを目指してカナダに身を移したのか、
彼女はなにを思ってカナダで日々を送っているのか、
それを知りたいと思った。

就活だの人間関係だの、私が持つ不安は
「二度と家族に会えないかもしれない」彼女の不安に比べたらちっぽけで。

彼女を通じて改めて自分の恵まれている環境に気づいたし、その環境に改めて感謝しようと思った。

彼女との出会いを通じて得たこの感情を
忘れないでいたい。

2022.11.08

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彼女との奇跡的な出会いを私だけのものにしたくない、他の誰かにもこの出会いを共有したい、
と思って、

彼女の言葉を動画に残しているんだけど、
なんせテクノロジーに疎いもので、、

ゆくゆくは形にしたいと考えてるけど、
ひとまず先に「言葉」の記録を載せちゃいます。

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