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登山が教えてくれたこと

私は、大切なことを登山から教えてもらった。

それは、ザック一つあれば、人は生きていけるということだ。
そう気づいたのは、北海道の大雪山系を歩いた時だった。

ザックに詰め込んだ水、食料、防寒具、バーナー、テント、寝袋さえあれば、生きるために必要な衣食住が賄えるのだ。
人生に本当に必要なものは、背中に背負える程度なのだ。

人間はものを持ちすぎている。
沢山のものを得るために必死に働き、消費し、家中ものに溢れかえっている。

洪水のようなたくさんの情報を必死で取り込み、溺れそうな日々を過ごしている。

そんなに頑張らないと生きていけないのだろうか?
ザック一つ有れば生きていけるのに、必死に何を得て、何にしがみついているのだろうか?

そう気づいてから、以前より楽に生きられるようになった。

私の暮らす北海道には、世界に誇る大自然がある。

      カムイミンタラ

アイヌ語で、「神々の遊ぶ庭」と呼ばれる大雪山系だ。

美しい色とりどりの高山植物、日本最大動物であるヒグマ、氷河期の生き残りと言われるエゾナキウサギ。
テント1枚の向こう側に、地球を、自然を、命を感じることができる。

ザック一つで人は生きていける。
たったこれだけでも決して不便ではなく、むしろ贅沢な気持ちになれる。
人生の豊かさや幸せは、持っているものの数ではなかったのだ。

これは、人生最大の教えだと思っている。

山に感謝しながら
今日も山を想い、山に行く。



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