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映画「MIKOSHI GUY」に背中を押された金曜日

「熱い映画だった!」
「さわやかな気持ちになった!」
「いやぁ、日本っていいなぁ」

そんな感想を耳に、目にしていた映画を見てきた。

同い年の誇るべき友人「祭り男」な宮田宣也を、テレビCMやドキュメンタリーなどの作品をつくって活躍する映像作家のイノマタトシさんが数年にわたって追いかけて出来上がった作品「MIKOSHI GUY 祭の男」。

正直言って、私はお祭りが好きです。なので良かったというのもあると思うけれど、それを差し引いても、あの人やこの人にも見てほしい映画だったと思う。

初めて彼が神輿を担ぐのを見たのは、私の暮らしの拠点のひとつである宮城県石巻市。その浜の方にある雄勝町の祭りでのことだった。知り合って既に数年たっていたけれど、初めて見る神輿を担ぐ彼の表情は、なぜだかうらやましくなるくらい良い顔をしていた。

そんな彼の姿にひきつけられてしまったのが、この映画の監督であるトシさん。石巻・雄勝のお祭りでも気が付けばトシさんもいるのが当たり前になっていた。

それくらい、監督自身も宮田宣也を追いかけ、祭りをおいかけ、その祭りのある地域とつながっていったのだと思う。(気が付いたら、監督自身も各地で神輿を担ぎ、歌を歌い、酒を飲んでいたらしい。笑)

それゆえに、映画の舞台は、祭りの舞台。気が付けば、北は宮城、南(西)は岡山、そして国境を越え、ドイツ、フランス…などヨーロッパへと。

詳しくは、映画を見てもらえれば良いのだけども、言いたいのは、まずお祭りが好きな人は見てほしい。できれば、誰かその祭りへの思いを共有したい誰かと一緒に。

そして、「まちづくり」「地域」について興味のある人にもぜひ見てほしい。人口減少をどうにかしなきゃ!地域活性をしたい!という声を年々耳にするし、実際必要なのだと思う昨今だけど、各地の課題や魅力は共通点もある一方で、当然のごとく多様である。だから、それをとらえて関わっていくには、何かテンプレートがあるわけではない。この映画の主人公である宮田くんが各地でその土地の人とつながり、人を巻き込み、祭りに向き合う。そんな姿から何かヒントが得られるんじゃないか、という気が(元々していたのかもしれないけれど)映画を見て改めて感じた。

さて、そんなまとまりない感想、オススメコメントはこれくらいにして、せっかくなので、昨日3月29日に渋谷・Uplinkでの映画上映の後に行われた監督トシさん、主役の宮田くん、そしてゲストである日本仕事百貨のナカムラケンタさんのトークセッションでの話をピックアップさせてもらって、とりあえずこのポストを締めくくりたい。

宮田くん:
言うなれば、祭りは無料のサービス。
そういう意味では、Google, Facebookと一緒?数百年前から高度な仕組みかもしれない。
なので、これを有料化するのは、時代に逆らうのではないだろうか、と。
広告費をもらうように、寄付で成り立つ祭りという仕組み。世の中を豊かにするための仕組みの1つなのではないか。
今を生きる自分たちの役目としては、それだけ続いてきたこの文化を洗練して次に渡さなければいけない。後退してはいけない。
(課題は多くあるが)今の時代に合わせて変化しながら、もともとあった仕組みを取り戻せるはず。

ケンタさん:
(祭り、神輿を通じて)えもいわれぬ達成感を(宮田さんや仲間たちが)誰かと共有できた喜びは、何者にも変えがたいはず。

そんな喜びや、シンプルに取り組む姿勢は、祭りに限らず色々なことに共通することのような気がする。きっと、この映画を見たあとには、祭りかもしれないし、自分の暮らす地域や故郷との関わり。いや単純に何か「好き」と言えるものへの姿勢や、もしそれがなければそれを見つけたいという気持ち。そんな、何か前向きな気持ちが湧き上がるような、背中を押してもらえるんじゃないか、と思う。

だから、愛知でも宮城でも、またこの映画を誰かとご一緒できる機会を微力ながら作っていきたいと思います。(ご興味ある方、ご一緒いただける方からのご連絡お待ちしております◎)

まずは、映画の完成、そして1週間のUplinkでの上映…
おつかれさまです!そして、改めましておめでとうございます!


二拠点生活にトライアル中。 各地域のこと、暮らし方のこと拙い文章ですが発信したいなと思います。サポートは移動費のカンパとして活用させていただきます。