見出し画像

甲状腺乳頭癌の話17 入院を待つ間に

様々な経緯を経て、切除手術を受ける決心がつき、一歩前進したような気になったのでした。
すると次の思いが湧いてきました。

「切除するなら早い方がいい」

次の定期検査のタイミングでどうするか聞かせてください、と言われていましたが、それまで待っていられなくなり、手術の申し込みをするために病院へ行ったのでした。

手術をお願いすると、聞いていた通り、約半年後の日程で、入院日、手術日が決定しました。


それから1ヶ月後、検査のために再び病院へ。

採血、レントゲン、心電図、CT検査を行い、特に問題がなければ、次は手術の1ヶ月前に血液検査と家族同席の入院説明のため病院に行くことになり、それ以外は、ただ、入院の日を待つだけになるとのことでした。

入院まで時間があるということは、
心の準備含めて様々な支度を整えられることでもあるので、都合がいいのかもしれません。

1番の懸念事項は術後の首の傷でしたので、首を隠す服装をどうすべきかを考え始めました。
術後の時期、気候も考えると、タートルネックは着なくなるかもしれません。

そこで、これまではあまり使わなかったスカーフの巻き方の研究も始めたのでした。
ここ1年ほど、洋服や小物類を少しずつ断捨離していたのですが、全く使わないのにスカーフは捨てられずにいました。
それが、ようやく役に立ちそうです。
ネットで巻き方の動画を見ていると、こんなやり方もあったのかと、あらたな発見もあり、少し楽しめるようにもなってきました。

巻く練習も始めました。

鏡で自分の首を見ながら研究しているうちに、昔のことを思い出しました。

私の首には子供の頃から横長のシミがあり、「首を絞められたの?」などとイジられたりするのが苦痛でした。
10代後半になると、出かける時は母のコンシーラーで隠したりもしていました。
20代半ばからは見慣れてきたせいか、だんだん気にならなくなりました。
ただ、自分が気にしなくなっただけで、そのシミは残っています。
つまり、私の首はもともと綺麗ではないのです。

でも、まだ手術痕のない鏡に写った自分の首は、とても綺麗に見えてきたのでした。

入院まで時間があるということは、
心の不安を含めて様々な余計なことを考える時間も増えることにもなるので、よろしくないのかもしれません。

→ 続く

お読みいただき、ありがとうございました。

追記:見出し画像は、「みんなのフォトギャラリー」から選択し、
cheemamericco さんからお借りしました。ありがとうございます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?