ごめんなさいねと言って、1万円札を出す人
わたしはお店で働いているので、毎日レジに入っています。高校時代のアルバイトでもレジ業務はあったので、レジ歴(?)は、かれこれ13年以上でしょうか。
そこでよく出会うのが、タイトルのシーン。とくに100円、200円と安いものを買うお客さんが「ごめんなさいね大きくて」と言いながら、1万円札を出すのです。
みなさんはどうです?言いますか?
どうして1万円札を出すことに「ごめんなさい」なんだろう?と、わたしは昔から疑問に思っていました。なぜなら、レジにとって何も困ることがないからです。
とはいえ、ちょっと想像してみたところ、この言葉が生まれた背景がわかるような気がしました。
昔のレジ
今はどこもかしこも、「自動釣り銭機」です。
ボタンをピッと押す。もしくは押さなくても勝手にお釣りが出てきます。
だけどすこし前までは、従業員が自分で数えて返していました。こうなると、確かに999円とか、4,444円とかだと結構大変だったかもなー、と思い返します。(そんなお釣りないけど…)
あと、手作業だからこそ「間違えないようにしなきゃ」とヒヤヒヤする気持ちもありました。
この「たくさんのお釣りを用意する」という動作に対しての、「面倒なことさせてごめんなさいね」というごめんなさい、だったのかも。
タクシー
タクシーで大きなお札を出すと、迷惑がられる。という経験は私もよくあります。それは「お釣りをたくさん持っているわけじゃないから」ですよね、きっと。このタクシーでの経験が、普段のお会計にもちょっとつながってるんじゃないかなー、と思ってみたり。
レジの中身への心配?
タクシーと似てるんですけど、レジにはいつも一定金額の「釣り銭」が入っています。それが減ることへの「ごめんなさい」もあるのかなぁ。確かに、よく渡す10円とか100円は無くなりやすいので補充します。そういう補充の手間への「ごめんなさい」とか?
こんなかんじで、3つ理由を考えてみました。
個人的にはやっぱり「昔のレジ」の名残なんじゃないかなーっていうのが、当たりな気がしてます。
でも、おもしろいですよね。これを言うのって年配の方だけじゃないんですよ。20代、30代の方もフツーに言うんです。それが私からするとおもしろいっていうか、不思議な光景だなーって。
「自動釣り銭機」になっている、ということを知らない年配の方なら、言う理由がわかります。
だけど、都内に通勤していて、コンビニも利用するし、なんなら普段はもっぱらキャッシュレスです!っていう方も、1万円札を出すときには「大きくてごめんなさい…」っていうの。
なんかカワイイし、不思議。
キャッシュレスがどんどん進んでいく世の中だからこそ、たまに出くわすと不思議な気分になる「ごめんなさいね1万円札」現象。
自動釣り銭のお店ならひとつも困ることないので、これからは謝らなくて大丈夫ですよ。と、イチ店員からはお伝えしたい。
でも、言われてみると不思議と「なんかやさしいなぁ」って思うんですよね。何を気遣ってるんだろう?とは思うのに(笑)
謝らなくてもいい、って言いましたけど、やっぱり言い続けても大丈夫です。いつも、ほっこりをありがとうございます。
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