”自分に似合う”の基本を思い出せ!
秋めいてきましたね。
平日休みがとれたのでタマタカに行ってみました。
秋の洋服の計画は、もう真夏の時点で立てていて、店も、なんなら、ブツもチェック済よ。試着するだけ。何年も欲しいと思いつつ買えていなかったジャケットを絶対に買う!と決意してでかけたのです。
目当てのお店に行く前に、一軒、あんまり素敵なコーディネートがあったので引っかかる。
近寄ってきたふんわりとした可愛い店員さんが話しかけてくれたので、素敵ですねというと
「これ、今朝組んだんです!いいですよね?!」
と、満足気に答えてくれました。
さんざん話してから、試着することになりましたが、この店員さん、なかなか試着室に連れて行ってくれません。
空いてないのか?と見たけど、2室とも空いてる。
え?なぜ?
どうやら、せっかく試着するのなら、と私が好きそうなものをいくつもいくつも話しながら考えていたみたい。
私は最初に気に入った、シャツとニットだけサラッと着てみたかったのですが、(買おうと思っていたブツはもう少し先の店なのよ)結局9点試着室に持ってきて並べてくれました。
いえ、そんなに買えませんから、と途中で言ったのですが、これも着てみてください、これも着てみてください、となかなかおさまらなくて。
やっと案内されて、まず本当に買うかどうか試してみたいものを試着してみたのですが、なんか、イメージと違う。
大きく見えるというか、私はやせているのですが、太って見える。
モサッとして、野暮ったい。
そして、あっ!と思い出したのです。
そうだ、私、骨格診断、ストレートだったっけと。
ほっこりした素材で、あったかい秋冬物、色はぼんやりと曖昧色。
これを重ね着しているわけです。シャツにニット。
これは、デカく見えて当然だわい。
他に勧められた残り7点も全て同じテイスト。
トルソーにはすごく似合ってたのに、私には全然似合ってない!
マズいなあ、ここまで時間をかけさせて、ごめんなさいできるかしら?
ごゆっくり、と声をかけてくれた店員さんは一度も途中で、いかがですか?と言ってこない。本当にやさしさからゆっくりさせてくれていたのだと思います。1点30000円前後の9点です。何か1個は買うべき?悪いもんね。断ったら、店員さん、がっかりするだろうなあ。
いや、いや、いや、違う、これは違う。
パーフェクトクローゼットから遠ざかる。
私は勇気をふり絞って、シャッ!!とカーテンを開け、ごめんなさい!と言ったのです。
店員さんはとても、とても残念そうに、できれば見せてほしかったと言いました。でもね、似合ってないのに、お似合いですを聞きたくなかったの。
この方、ほんとに偉い人。
残念がりながらも、また来てください、と深く頭を下げた。
ああああ。申し訳ない。
傷心のまま、目当ての店に入る。
今度は大人の店員さん。ショートカットで美人。真っ赤なリップ。
ジャケットが欲しいと伝えると、2種類のジャケットを持ってきてくれました。
ひとつは、濃紺や、ブラウン、グレーなどの糸が合わさった細かいツイードのサイドベンツへちま襟ジャケット、もうひとつはカジュアルなモカ色のニットジャケットです。
鏡の前で羽織って見せて、店員さんにどっちが似合いますか?と聞いてみると、断然こちらです、とツイードの方。ほらね、やっぱり骨格診断ストレートだもの。ニットジャケットは似合わないの。
じゃあこれにしようかなと思いながら、店内を見ていると、同じツイード素材の私の大好物、ジレを発見。あ、これもいいな。素敵ですね、ジレにしようかな。ジレ便利なんだよね、これいいな。こっちにしようかしら。
すると、店員さんが私とジレの間に割って入ってきて、こう言いました。
「お客さま。ジャケットを買いにきたのでは?何年も欲しくて、やっとここまでたどり着いたのでは?ここでジレを買ったら、またジャケットを探す旅にでることになりますよ」とね。
ほんとにその通りなのよ!!!!
よく言った!赤リップ!
ふう、危ない、危ない。
タマタカの店員はみんな優秀ねー。
数年越しにやっと買えたジャケット。
とっても嬉しい。
これを着て、秋の遠足に行こうと計画中。
買い物ってほんとに楽しいわ。