見出し画像

011 | 目標・行動におけるキャップ

福岡で商業デザインを本業としながら、Webマガジン『ミッケ!フクオカ』の編集長でもあるおしけんです。note投稿11回目。今回は目標・行動におけるキャップについて。

cap(キャップ)といえば「帽子」や「蓋」の意味もあるけど、ビジネス用語とでは『上限』とか『上限を設ける』という意味合いで使われることも多いワード。わかりやすい例でいうと、

『●●●円貯まったら会社辞めて独立する』

といった考え方。何か行動・アクションを起こすために一定上限の条件を満たさないとしない、と決めてしまったりすること。リスク管理の側面(ここまできたら何か手を打つ、といった)では欠かせない要素ではあるんだけど、この思考が無意識に常用化してしまってる人もよく見る。

これはとてもクセになりやすい思考で、めちゃくちゃ危険だと思っている。それこそ個人事業主やフリーランスの事業に関わらず、創作活動芸能関係など「自分の技術や能力を武器に勝負する人たち」にとって。

本当に意識レベルの問題ではあるんだけど、視野がものすごく近いものしか見えなくなってしまったりすり替わったりする。上記の話だと、本来の目的は『独立して成功する』ことのはずが、キャップを設けてしまうことで目標が『●●●円貯めること(独立=ゴール)』になりがち。当たり前だけど貯蓄は独立前の収入をベースに行うわけだから、独立後の収入の計算には全くならない。極端な言い方をすれば、貯蓄は独立後のちょっとした気休めにしかならないし、むしろ独立後の収入のための種まきや準備を遅らせる・または疎かになる要因になってしまう。

端的に書くと『行動するための理由づけ』を設けるより、『行動を成功させるための思慮に時間と労力を割くこと』が大事。目標・行動におけるキャップは、以前にも書いた〝できない(やらない)ことの理由探し〟になることもある。

例えば自分が独立する際。たいした貯蓄もなく、10年近く勤めてても退職金は雀の涙程度。少し不安はあったものの、貯蓄に関してはあまり気にしていなかった。どちらかというと時間の方がポイントで。

書いたようにごくわずかの退職金しかなかった前職場だけど、有休消化だけはきっちりもらえた。約2ヶ月。当然だけど元職場のクライアントにはこちらから一切営業かけなかったので、この2ヶ月間で独立後の生活・収入の設計をする必要があった。

とにかく思考が『独立→猶予は2ヶ月→限られた時間をフル活用する』となっていたわけで、あくまで独立のためではなく、その後の道筋をつくるため。今振り返ると無駄の少ない、でも最大限に効率と工夫のあった2ヶ月だったと思う。営業経験もゼロだったので、とにかく動きまくったし話まくって、今よりずっと忙しくしてた(笑)

全くのノープランで行動を起こすのはただ無謀なだけ。でも慎重になり過ぎて出遅れることももったいない。おぼろげでもビジョンが見えたら、すぐ行動に移すフットワークはとても大事。それこそ行動する意思を誰かに伝えたり話したりすることからでもいい。創作活動でも芸能でも事業でも、その根幹は一緒だと思っている。ヒントは常に自分以外のどこかにある。

あとは、実現のためにどれだけ自分が頑張れるか。