岐阜県_三喜屋靴店_外反母趾に優しいフォーマルシューズ

外反母趾でも痛くないブラックフォーマルシューズの選び方

一年を通じて色々な行事で履く機会のあるフォーマルシューズ。普段はスニーカーで間に合う生活でも、急なお出かけ、あらたまった時にフォーマルシューズを履くと「ちょっとの間はいいけど、だんだん痛くなって我慢できないくらい」になってしまい困っている方が沢山おられます。今回は特に外反母趾を抱えてフォーマルシューズを履くと必ず足が痛くなる―そんな方が安心して履けるブラックフォーマルシューズ選びのポイントをお話します。

1.「外反母趾」って知っていますか?

横アーチの崩れた足 タコ 外反母趾 岐阜 みきやくつてん

足に合わない靴(例えばつま先の細い靴、足留まりの悪いゆるい靴)を履くことで母趾の関節が脱臼を起こした状態です。足を上から見下ろした時、母趾のつけ根が「くの字」に曲がってみえます。進行の度合によっては母趾が2番目の指の下に潜り込む深刻な症状になることがあります。母趾のつけ根がいつも痛いまたは、靴を履くと痛いなど痛みの有無も特徴の一つです。女性用の靴はデザインが豊富な分、足に合っていない靴を履くと発症しやすいと言えます。また、つま先の締めつけの強いストッキング・靴下を始め、遺伝的素因なども原因と考えられています。

2.フォーマルシューズを履くと外反母趾が痛くなるのはナゼ?

パンプス 岐阜 三喜屋靴店

①フォーマルシューズは足を留めるパーツがありません。どこかで足を留めるためには後足部(母趾と小指を結ぶ横断面からカカトまでの部位)でしっかりホールドする必要があります。外反母趾の方は母趾のつけ根が痛いので、痛くないようにとサイズを大きくとった靴を履く傾向があります。この選び方でフォーマルシューズを履くと後足部の留まりが悪く、足が靴の前方へ滑りこむので、「最初の内は良かったけど、だんだん痛くなってきた」という事態を招きます。
②フォーマルシューズは通常かかと部に数センチのヒールが取り付けられています。足のウラには立った状態でかかと部に50%、母趾と小指のつけ根辺りにそれぞれ25%ほどの体重がかかっています。数センチのヒールの付いた靴を履くとかかと部の体重は母趾小指方向に移動しますので、歩けばさらに母趾の負担は大きくなります。また、ヒールのないフラットな底の靴でも足止まりの良くない靴だと歩くたびに前方向に足が滑りこみ、母趾を刺激することになります。
③スニーカー、特に歩くことを目的として作られた靴は靴ヒモやベルトをつけたり靴底を厚くしてクッション性を持たせるなど「機能性」を重視して作られています。一方、フォーマルシューズはキャシャでシンプルなデザインが取り入れられています。外反母趾を抱え機能性の靴を履き慣れた人がフォーマルシューズで普段通り長時間立ったり歩いたりすると履き心地に違和感があったり痛みが出やすくなります。

3.外反母趾のフォーマルシューズ選び「4つのポイント」

パンプスつま先のデザイン 岐阜 みきやくつてん

①ヒールの高さは3㎝前後におさえましょう。
ヒールの高い靴はスタイルがよく見えるといわれます。
けれど、ヒールの高い靴はつま先に重心が偏りがち。特に外反母趾の方は指全体ににかかる負担が増して長時間履いていられません。また、母指の変形が悪化することもあります。
けれども、フォーマルシューズで先様に礼を失しない程度のヒールの高さを考慮すると3.5㎝程度が足の痛みが緩和され、母趾へかかる負担も軽減されます。

②ヒールは太めが鉄則
ピンヒールなど女性らしい繊細なデザインのものは、見た目はイイですが、安定感に欠けます。
外反母趾の人は、ただでさえ足が痛くなりやすく、安定感の悪いピンヒールは足をひねったりしてしまう原因にも。
ヒール付きのフォーマルシューズを選ぶのなら、太くて安定感のあるものがお勧めです。「ウェッジソールヒール」ならつま先の前滑りの心配もなく安心です。

③トゥ(つま先)部分の形はスクエアやオブリークタイプを
ポインテッドトゥ(つま先のとがったデザイン)は避けましょう。母趾や足指全体を一番圧迫する形です。母趾を一番圧迫しないのは「スクエア型」と言って四角に近いトゥの形や小指側にふくらみを持たせた「オブリークタイプ」がおすすめです。
このような形のものなら履いている間つま先や母趾周辺の痛みも緩和され
ます。

④「補助具」の付いたデザインでより快適に
フォーマルシューズは履き口(足を入れるスペース)が広く開けてあります。足が入れやすい代わりに脱げやすいという特徴があります。
そこで例えば足首近くを「ストラップ(ベルト)」で固定するデザインや甲全体を包み込んでくれる「ギリータイプ」を選んでみましょう。
足の前滑りを防ぐ効果がありますし、カカトのプカプカ感やつまさきのストレスも解消されます。

4.オリジナル中敷で足裏からサポート

パンプスにも中敷き インソールが入れられます。 岐阜 みきやくつてん

建物でいえば、靴の足の甲を覆う部分(アッパー)は屋根や柱で、足のウラを支える中敷きは床に相当します。自分の足のウラに対応した中敷きを挿入すると土踏まずをはじめ足の骨格を支えてくれます。足のおさまりがよくなり安定するので疲れや痛みの軽減にもつながります。

5.年齢や足の状態に応じた靴選びをしましょう。

岐阜 三喜屋靴店 外反母趾の方におすすめのフォーマルシューズ

足は人それぞれにタテのサイズ・横幅などの数値や、肉付きや足指のシルエットといった特徴があります。履いた時のフィット感は年齢からくる筋肉の張り具合も関係してきます。フォーマルシューズを選ぶ際にはこうした自分の足の状態をよく把握しましょう。そして無理のないサイズ・デザインを選びたいですね。

このブログは岐阜県の「三喜屋靴店」代表、上級シューフィッターの宮木良朗が投稿しました。外反母趾が痛くて合う靴がないという悩みをお持ちの方のために足に合った靴のご提案をしています。みきやくつてんHPはこちらから↓

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