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【1000の日々】864/1000

気づけば自分の勤める美術館での巡回展開幕まであと3ヶ月となり、ポスターやチラシなどの広報用印刷物のデザイン打ち合わせやその原稿作成など、一気に進める。

素晴らしいカタログデザインを手がけてくださった方に印刷物のほか、館の内外の看板などもお願いしてご快諾いただいたので、大船に乗った気分、対面での打ち合わせで話し込んで2時間。

半分以上は、その方がこれまでカタログデザインに関わってきたさまざまな展覧会について、あれこれお聞きしていた。この時間が大事なのだ。そして楽しい。どういうタイプの展覧会でどんなカタログを、どういう局面でどんな判断をして生み出すに至ったか。そういうよもやま話から、お人柄と価値観とセンス(全て絡み合ってデザインというかたちとして出てくる)を垣間見ることができる。そして同じ観察を先方もしているのだと思う。この学芸員はどんな展覧会をどういうスタンスとスケジュールでやってきたか。どう見られたかはわからないがどうせ嘘はつけないもの、滲み出てしまうものが全てである。恐ろしいことではある。

20240618

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